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「AIと作る、自分のツールボックス」講座 ご案内

生成AIを活用した介護・福祉業務支援ツール開発研修(社内開発人材養成コース) Zoom同時双方向ライブ12時間(1回60分×全12回・週1回×12週間〔約3か月〕。会社のご都合により週2回×6週の開催もご相談いただけます)+開講前の準備会(第0回・30分)+修了30日後のレポートカード

本書は、受講をご検討いただく事業者さま・受講予定の職員さま向けのご案内です。 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)の対象となり得る設計です(要確認)。支給の可否は管轄労働局が判定します。

版:v4.1.1(2026-08-26) ── カリキュラム docs/training/fde-curriculum-v4.1.md第1部を正本として同期改稿しました(Doc-as-Code)。 旧版(2時間×6回・週1回×6週間・全7回の歩み・後半は各自の職場課題)は、本版で全面差し替えです。旧版および旧PDFは、商談・説明会・労働局への相談に持ち出さないでください(旧PDFは docs/training/pitch/_archive_v4.0/ へ退避済み)。

この文章は、そのまま募集案内・受講者テキスト・提案書・案内メールに使える言葉で書いてあります。 制度の言葉・業界の内輪の言葉は出しません(出すときは、意味を先に添えます)。

0. FDEのいる職場 ── ある一日(モデルストーリー)

これは架空の事業所を描いたモデルストーリーです。 登場する人物・事業所は実在しません。実績の紹介ではありません。ただし、文中に登場する「ツール」はすべて本講座のカリキュラムに実在するものです。

月末の金曜、朝9時。就労継続支援B型と通所介護を併設する、ある複合事業所。シフト作成を担当する主任の井上は、以前ならこの週末を来月のシフト調整に費やしていた。希望休の紙を集め、夜勤明けの休みを数え、土日に出られる人を探し、出来上がった表に「聞いていない」と声が上がれば、また作り直す。月末の3日間は、そのための残業が当たり前だった。

今日は違う。職員から集めた勤務希望は、月曜のうちに1枚の表になっている。井上はその表と、職場の決まりごとを箇条書きにした「ルールブック」を、画面のAIに貼り付ける。数分後、来月のシフト表のたたき台が返ってくる。完成ではない。夜勤の回数に偏りがないか、希望休が反映されているか、井上が点検リストで1つずつ確かめ、直しを指示し、最後は自分の判断で仕上げる。それでも、ゼロから埋めていた頃と比べて、机に向かう時間は目に見えて短くなった。空いた時間は、新人職員の面談に使っている。

夕方4時前。送迎担当の職員が、ホワイトボードの前ではなく、自分の席で明日の送迎表を確かめている。誰をどの車に、どの順で乗せるか ── 以前は毎夕30分、頭の中とホワイトボードで組み直していた段取りが、今は条件を書いた紙とAIで数分のたたき台になる。利用者の名前も住所も、画面には出てこない。表の中は「利用者A」「公民館前」といった記号のままで、実名は事務所の紙の対応表で人間が確かめる。最後に印刷した表のいちばん下、降車時の所在確認のサイン欄に、担当者が自分の名前を書く欄がある。ここだけは、ツールの仕事ではなく、人の仕事だ。

このたたき台を作る仕組みは、外部の業者が納品したものではない。井上たちが、1年前にAIの研修で自作したものだ。研修の前半で「シフト表のたたき台づくり」を、後半で「送迎表のたたき台づくり」を、全員が同じ題材で作った。修了時に書いた「橋渡しメモ」に従って、井上はいま、3つ目のツール ── 行事準備の段取り表 ── に取りかかっている。仕組みが職場の実情と合わなくなれば、直せる人が社内にいる。「これもツールにできないか」と思ったとき、見積もりを待つのではなく、隣の席に聞ける。

変わったのは、劇的な何かではない。シフトと送迎のたたき台が数分で出る。点検の観点が紙になっている。困りごとを「誰が・いつ・何回・何分」の形に言い換えられる職員がいる。その積み重ねが、この職場の新しい当たり前になった。

1. 経営者・管理者の方へ ── なぜ、この研修か

人手不足は、採用だけでは埋まりません。 厚生労働省の推計では、介護職員は2040年度に全国で約57万人不足するとされています(第9期介護保険事業計画にもとづく公表値)。採用で埋まらない分は、今いる職員の時間を間接業務から取り戻すしかありません。シフト作成・送迎の段取り・記録・請求・書類 ── 現場の管理者の時間は、こうした業務に確実に削られています。

社内にAIを根づかせる方法は、大きく三つに分かれます。

一つ目は、使い方を学ぶ研修。受講直後の満足度は高くても、1か月後に残っているのが「受講の記憶」だけになりがちなことは、業界を問わず知られた悩みです。

二つ目は、出来上がったシステムの導入。ツールは残りますが、それは借り物です。現場のやり方が変わるたびに、外部への依頼と見積もりが発生します。特定の業者に依存し、乗り換えができなくなる状態(ベンダーロックイン)のリスクも残ります。

三つ目は、作れる職員を育てる養成。残るのは、動いているツールと、それを直せる人と、次のツールを生む聞き取りの型です。

本講座は三つ目です。修了時に受講者の手元に残るのは、①動くツール(前半の「自動シフト表」と後半の「送迎表の自動システム」── どちらも、たたき台を出して人間が点検して仕上げる仕組み)、②それを支える紙一式(依頼シート・動作点検表・使い方メモ・橋渡しメモ)、③困りごとを聞き取り、作る前に判断し、出てきた答えを検算で確かめる型 ── の三つです。

1回60分という設計について。 本講座は1回60分・全12回です。2時間の研修は、現場を半日単位で空ける段取りが要ります。60分なら、送迎前のすき間、利用者さんの活動時間の中で、席を外す調整ができます。現場を長く空けない ── それ自体を、続けられる研修の条件として設計に組み込みました。 濃度は落としません。毎回、全員が必ず手を動かし、宿題は5〜15分。60分×12回の積み重ねで、2時間×6回と同じ総訓練時間(12時間)を確保しています。

設計の数字(実績ではなく、設計の数字です) - 初回の最初の15分で、受講者全員のAIが動きます(見学だけの席を作らない設計)。 - 1回の授業は60分です(現場を空けるのは週に1時間。半日ではありません)。 - 演習で入力する個人情報は0文字です(職員は「スタッフA〜F」、利用者は「利用者A〜F」の記号、お迎え場所は「公民館前」などの架空の地点名で作る設計)。 - 定員6名・選抜制(講師が全員の職場事情を把握したまま伴走できる上限)。 - 修了30日後に、受講者本人の記録にもとづく「30日レポートカード」が届きます。

「育てた職員が退職したら、投資はどうなるか」への回答 ①講座で作るツール・様式一式・プロンプト帳(AIへの指示文の控え)は、事業所に帰属して残ります。②最終回に受講者へ渡す「招待状」は、修了者が二人目の受講候補を自ら誘う仕組みです。③複数名の同時受講そのものが、一人への属人化を避ける装置です。受講者に「作った人が退職したら、誰が直しますか」と問わせる講座として、講座自身が先にこの問いに答えています。

受講後のゴール(3つの時点で確認します) - 修了時:シフト表と送迎表、2つの共通題材でたたき台生成〜点検〜仕上げを回せる。AIが提案した送迎ルートの合計時間を、所要時間表の手計算で検証できる。事前・事後の同じ15問(現在地メモ)で、自分の変化を自分で確かめられる。 - 30日後:30日レポートカード(継続使用の週回数/取扱説明メモの設置/当番の設定/橋渡しメモに書いた自職場の題材への着手/上司のひとこと ── 様式14の5項目+個人情報3行チェック)が届く。 - 6か月後:継続使用・自職場題材のツールへの着手・二人目候補の発生を、任意アンケートで観察します(成果の保証ではなく、観察する指標です)。

2. 募集案内の文言例

表面(大きな字で)

パソコンで文字が打てれば、始められます。

生成AIと一緒に、職場の仕事を少し楽にする「ツール」を自分の手で作る講座です。

専門用語は使いません。使うときは、必ず意味を添えます。 初回の最初の15分で、AIがあなたに返事をします。 1回の授業は60分。現場を長く空けません。 週1回・1時間×12回(約3か月)。すべてご自身の席から参加できます(Zoomというオンライン会議の仕組みを使います)。

前半の6回は、全員で同じ題材「自動シフト表」を作ります。 職員の勤務希望と職場のルールを渡すと、シフト表のたたき台が出てくる仕組みです。 職員の名前は使いません。「スタッフA〜F」の記号で作ります。 後半の6回は、もう一つの共通題材「送迎表」を、こんどは聞き取りから自分の手で組み立てます。 誰をどの車にどの順で乗せるか ── そのたたき台を出し、AIが提案した順路を自分の足し算で確かめるところまでやります。 利用者さんの名前も住所も使いません。「利用者A〜F」の記号と、架空の町の地図で作ります。

発表会も班討議もありません。講師の画面を見て、同じ操作を自分のパソコンで再現する ── その繰り返しで進みます。 ベテランにも新人にも、同じツールボックスです。

裏面

はじめての方へ ── 四つの安心

① パソコンが苦手でも、始められます。 講座が始まる前に「準備会」(30分)があります。 画面のどこを押すかから、一人ずつ、講師と一緒に確認します。 「電源の入れ方から」で恥ずかしいことは、何もありません。

② 失敗しても、誰も困りません。 練習題材のシフト表は架空のスタッフA〜F、送迎表は架空の利用者A〜Fで作ります。 壊れても、失敗しても、困る人はいません。 AIの答えが毎回少し違うのは、普通のことです。その直し方も、授業でやります。

③ 個人情報は、そもそも入力する必要がない設計です。 この講座では、利用者さん・ご家族・職員さんの個人情報を1文字も使いません。 送迎表も、実在のご住所や実在の地図は使いません。お迎えの場所は「公民館前」のような架空の目印で練習します。 「入力しないよう注意する」のではなく、入力する必要が最初からない作り方だけを教えます。 あなた自身とご家族の名前・住所・健康の情報も、ツールに入れない設計で作ります。

④ 全員の前で発表する場面はありません。 提出はチャットで行い、講師が匿名で講評します。 準備会の操作確認は、講師と1対1の小部屋(ブレイクアウトルームというZoomの機能)で行います。 あなたの画面がほかの参加者に見えることはありません。

生成AIとは何ですか

大量の文章を学習して、言葉で受け答えするコンピュータの仕組みです。 この講座では、あなたが入力した内容がAIの学習に使われない設定で利用します。

進め方

前半の6回:自動シフト表 ── 勤務希望の表と職場のルールから、シフト表のたたき台を作る仕組みを、全員で段階的に作ります。 後半の6回:送迎表の自動システム ── 送迎の困りごとの聞き取りから始めて、乗車割当表のたたき台と、順路の検算までを、自分の手で組み立てます。 最終回に、2つのツールと、職場に持って行ける「次に作るものメモ(橋渡しメモ)」が、できあがります。

必要なもの

インターネットにつながるパソコン(またはキーボード付きタブレット)と、表計算ソフト(Excel または Google スプレッドシート)。文字が打てれば十分です。細かい関数の知識は要りません。

宿題はありますか

あります。ただし「作ったものを1回使って、○か×をつける」程度の、5〜15分で終わるものです。 できなかったときは「できなかった理由」を教えてください。それも正式な報告です。

欠席について

途中で欠席することになっても、あなたの責任にはなりません。 欠席時の取り扱い(録画・振替・回数)は、会社と講座の間で先に決めておきます。 第1回のみ、別の日に同じ内容をもう一度実施します。

お金と時間のこと(申込書のすぐ上に、まずこの2行)

費用のこと:受講料は、あなたは払いません(会社が負担します)。 時間のこと:受講は、勤務時間の中で行います(会社と調整します)。

記載事項の欄(申込書の下に必ず入れる ── ここだけは正確さ優先)

・演習で実在の利用者・職員の個人情報は一切使用しません。シフト表の演習は架空の記号データ(スタッフA〜F)、送迎表の演習は架空の記号データ(利用者A〜F)と架空の地点名(公民館前・コンビニ北など)で行います。実在のご住所・実在の地図・地図アプリとの連携は演習で扱いません。実名・実住所でのシフト・送迎運用は修了後に各社の規程整備とセットでご判断いただきます。 ・研修時間内に作成するのは練習用データによる試作までです。自社の本番シフト表・本番送迎表の作成は研修時間内には行いません。 ・人材開発支援助成金は「対象となり得る(要確認)」です。支給の可否は管轄労働局が判定します。「実質無料」ではありません。 ・所定労働時間内の受講をおすすめします(時間外受講は賃金助成の対象外となり、割増賃金の支払義務が受講企業に生じます)。 ・第0回(30分の準備会)も、業務命令による参加です。所定労働時間内に設定してください。第0回は実訓練時間に算入されないため賃金助成の対象外ですが、賃金の支払は必要です(算入外=無給でよい、ではありません)。 ・受講には生成AIの有料プラン(1人あたり月額3,000円前後・3か月分目安。契約主体は受講企業。為替等で変動するため申込時に確定額を提示します)と、インターネットにつながるパソコン、表計算ソフト(Excel または Google スプレッドシート)が必要です。AI利用料は助成対象経費ではありません。 ・欠席時の取り扱い(振替・録画の扱い・出席回数の要件)は、管轄労働局への確認事項を含むため、申込時に受講企業へ書面でご説明します。受講者個人の責任を問う設計にはしません。第1回のみ、別日の振替があります。

講師紹介(募集資料・提案書共通の定型文)

講師:〔講師名〕(本講座 認定講師) 本講座の講師は、講座専用の逐語台本・教材・認定制度にもとづいて登壇する認定講師です。認定にあたっては、①本講座の全ツールを台本どおりに実演できること、②介護・福祉の業務の言葉(シフト・送迎・記録・請求・運営指導など)で説明できること、③オンライン講義の運営 ── を実技で確認しています。どの講師が担当しても、同じ教材・同じ台本・同じ品質で受講いただけます。 〔講師の現場経験:認定時に確定した2文以内の定型文のみを記載します。個人の実績・作品の誇張、実話の脚色は記載しません〕

3. 全13回の歩み(第0回+第1〜12回・受講者向けの案内文)

第0回 開講前の準備会(30分・必要な回数だけ実施・出入り自由)

パソコンで、AIの画面が開くところまでを一人ずつ確認する会です。 画面のどこを押すか、から始めます。急ぎません。 確認は、講師と1対1の小部屋で行います。あなたの画面がほかの参加者に見えることはありません。 この会では何も作りません。「動いた」を確認できたら終了です。 Zoomの操作(音声の出し方・消し方、チャットの書き方)、表計算ソフトが開くこと、音声入力(話した言葉を文字にする機能)の設定も、ここで確認します。 最後に「現在地メモ」を記入します。15の質問に、今の自分のまま答えるメモです。 書けない質問があって、当たり前です。「まだ書けない」に印をつけるためのメモです。 採点はしません。誰とも比べません。最終回のあとに同じメモをもう一度書いて、自分だけで見比べます。 この会だけは、必ずご参加ください。 日程が合わない方には、個別の時間をご用意します。

第1回 FDEという仕事と、最初の対話

最初の15分で、皆さん全員がAIに話しかけ、返事を受け取ります。見ているだけの席はありません。 そのあと、この講座の背骨になる話をします。「FDE」── 現場に入り込んで、現場の困りごとをその場でツールにする人の話です。皆さんがこの12週間でなっていく姿です。 「AIに入力してよいもの・いけないもの」の線引き(安全の三原則)と、前半の題材「シフト作成という仕事」の話までで、今日は終わりです。

持ち帰るもの:AIとの最初の対話の記録/安全の三原則カード 持ち帰り課題:明日、職場で1つだけ見てくる ── 今のシフト表が、誰の手で、何を見ながら作られているか(見るだけで結構です)。

第2回 希望収集シートと、最初のたたき台

手を動かす回です。架空のスタッフA〜Fの勤務希望表を表計算ソフトで作り、AIに貼り付けて、1週間分のシフト表のたたき台を出します。 出てきた表に注文をつけ直し、表計算ソフトに貼り戻すところまで ── ツールづくりの一連の流れを、この1時間で最初から最後まで体験します。

持ち帰るもの:希望収集シート/1週間分のたたき台/自分のプロンプト帳(AIへの指示文の控え帳) 持ち帰り課題:自分の職場のシフトの決まりごとを3つ、実名を入れずに書き出す(10分)。

第3回 現場ルールを教える(理論と着手)

シフト表が難しいのは、決まりごとが多いからです。夜勤明けは休み。連続勤務は5日まで。土日の休みは公平に。 この回の前半は、聞き取りの理論 ──「言われたものを作る」と「困りごとを解決する」の違い ── を学びます。後半戦の準備です。 後半は、決まりごとを箇条書きにした「ルールブック」を書き始めます。

持ち帰るもの:ルールブックv1(書きかけで結構です) 持ち帰り課題:ルールブックを完成させる(見本7か条+自分の職場の決まりごとへの差し替え・10分)。

第4回 ルールを守らせて、点検させる

ルールブックをAIに渡し、「守れなかったら正直に申告させる」頼み方、出来上がった表をAI自身に点検させる頼み方 ── プロも使う二つの技法を、そのまま持ち帰れます。 夜勤・土日出勤の回数を数える「公平カウント」の列で、「いつも私ばかり」を感情ではなく数字で見えるようにします。

持ち帰るもの:ルールを守ったたたき台/公平カウント表/点検係の指示文 持ち帰り課題:自分の職場ルール版のルールブックで2週間分のたたき台を1回生成し、守られなかった箇所をメモする(15分)。

第5回 要件定義と、小さく作る理屈

作る前に決めるべきこと(誰が使う・何ができれば良い・どうなったら完成か)と、小さく作って試す順番の話 ── ツールづくりの考え方の芯を、この回でまとめて入れます。 自分の言葉で「完成条件メモ」を書き、最後に、次回やる「意地悪テスト」を講師がやって見せます。

持ち帰るもの:完成条件メモ(シフト表版・自分の言葉で書いたもの) 持ち帰り課題:郵送キットの「意地悪データカード」3枚を手元に準備しておく(次回、自分の手でツールを壊します)。

第6回 意地悪テストと、仕上げ ── 前半の完成

AIは、たまに、もっともらしい間違いを言います。埋められない日を勝手に埋めてしまうこともあります。 だから、わざと意地悪な入力でツールの壊れ方を確かめる「意地悪テスト」をやります。 仕上げに、たたき台をA4横1枚で印刷できる形に整え、「使い方メモ」── 自分のツールの取扱説明書1枚 ── を書きます。前半はここで完成です。

持ち帰るもの:意地悪テストの記録/印刷できる形に整えたシフト表/使い方メモ(A4・1枚)/橋渡しメモ(「この型で職場の◯◯ができる」の1行) 持ち帰り課題:職場の送迎担当の方(送迎がない職場では、段取り仕事をしている方)を1人選んで、「今度10分だけ、困りごとを聞かせてください」と声をかけておく。 声をかけられなくても、問題ありません。その理由も正式な報告として扱います。相手が見つからない方には、講師が相手役を務めます。

第7回 送迎という仕事と、聞き取り ── ここから2周目

後半の題材は「送迎表」です。誰を、どの車に、どの順番で、何時に乗せるか ── 多くの事業所で毎日行われている、もうひとつの本体業務です。 前半との違いは一つ。こんどは、講師が答えを先に見せません。 困りごとの聞き取りから、皆さんが自分の手で組み立てます。 講師が、送迎担当の「主任K」への聞き取りを最初から最後まで実演します(わざと失敗もして見せます)。

持ち帰るもの:聞き取りの五問カード(前半で学んだものを実戦投入)/聞き取りシート(送迎版・書きかけ) 持ち帰り課題:声をかけておいた職場の方に、本番の聞き取りを10分。カードを見ながらで結構です。聞けなかった場合は、その理由をお知らせください。それも正式な報告です。

第8回 一文にして、三案に広げる

聞き取った送迎の困りごとを、「誰が・いつ・何を・何回・何分」の一文に圧縮します。 そのうえで、3つの案 ── A:作らない(やり方を変えるだけで解決する)B:小さく作る C:規模が大きいので専門の業者に頼む ── に整理します。 「作らない」も、立派な結論です。何でも作ろうとする人より、信頼されます。

持ち帰るもの:困りごとの一文(送迎版)/三案シート(書きかけ) 持ち帰り課題:三案シートを完成させる(15分)。

第9回 作る前に決める ── 依頼シートに落とす

三案をAIの反対意見で磨き、「依頼シート」(何を作るかを決める1枚。専門用語では要件定義書)の送迎版を書きます。 「何を覚えさせるか」「何をさせてはいけないか」── 実名・実住所を最初から入れない設計は、この紙の上で決まります。 大きすぎる注文を業者に頼むときの「外部依頼の四行」も、送迎の題材で練習します。

持ち帰るもの:三案シート(完成)/依頼シート(送迎版・5欄)/外部依頼の四行 持ち帰り課題:依頼シートを上司に見せて、ひとことをもらう。赤字でも「良いですね」でも。何ももらえなければ、質問を1つもらってくる。声のかけ方カードをそのままお読みください。

第10回 たたき台を出す ── 記号のまま、送迎表

いよいよ生成です。架空の利用者A〜Fの一覧表と、車両の一覧表と、送迎のルールブックをAIに渡して、便別・車別の乗車割当表のたたき台を出します。 定員・車椅子・チャイルドシート・添乗 ── 守れない条件は、AIに正直に「⚠」で申告させます。別の画面の「点検係」にも確かめさせます。 表の中は最後まで記号のまま。実名・実住所は、職場の紙の対応表で人間が扱う ── その線引きも、この回で学びます。

持ち帰るもの:乗車割当表のたたき台(⚠の自己申告つき)/点検係の記録 持ち帰り課題:別の曜日でもう1回生成して、⚠の出方をメモする(15分)。

第11回 ルートを組んで、足し算で確かめる

架空の町「あおぞら町」の地図と、地点のあいだの所要時間表を使って、AIに「どの順で回ると短いか」を提案させます。 そして ── ここがこの回の主役です ── AIの答えを、所要時間表の足し算で自分で確かめます。 AIの提案は良いたたき台になりますが、「一番良い」という保証はありません。確かめる技を持っている人だけが、AIと安心して働けます。 order を1か所入れ替えて、AIの案より1分でも短い順路を見つけたら勝ち、という小さな勝負もやります。

持ち帰るもの:ルート検算ワークシート(記入済み)/「自信満々の答えを足し算で崩した」体験 持ち帰り課題:取扱説明メモに書きたいことを3つメモしておく(10分)。

第12回 仕上げて、届ける ── 閉講

最後の意地悪テストと動作点検表で送迎表ツールを仕上げ、取扱説明メモ(取扱説明書1枚)を添えます。 「橋渡しメモ」の最終版 ──「この型で、私の職場の◯◯ができる」── を書きます。ここからが、皆さんの本番です。 発表会はありません。全員がチャットに「ツールの名前と、できること一文」を投稿し、講師が全員分を読み上げます。 それから、開講以来ずっと開けずに持っていた「封印封筒」を、ようやく開けます。

持ち帰るもの:送迎表ツール(試作版)/取扱説明メモ/橋渡しメモ最終版/修了証/封印封筒の中身(何が入っているかは、最終回まで伏せておきます) その後:30日後に「30日レポートカード」を1枚お送りください(チェックをつけるだけです)。ツールと、橋渡しメモの題材がその後どうなったか、教えてください。

4. 前半の共通題材「自動シフト表」について(受講者向けの説明)

なぜシフト表なのか。 勤務シフト表の作成は、介護・障害福祉に限らず、ほとんどの事業所に実在する管理業務です。希望休を集め、夜勤明けの休みを確保し、負担の偏りをなくす ── この調整に、管理者の時間が毎月確実に使われています。全員に共通する題材だから、全員で同じ画面を再現でき、身につけた型はそのまま後半の送迎表、そして自分の職場の課題に持ち替えられます。

作るのは「たたき台を出す仕組み」です。 この講座で作るのは、①勤務希望を集める入力表(希望収集シート)、②職場の決まりごとの箇条書き(ルールブック)、③AIに渡してたたき台を出させ、点検リストで人間が仕上げる手順 ── の3点セットです。ボタン一つの全自動ではありません。最後の判断は、必ず人間がします。

正直な線引き。 次のことは、この講座(12時間)ではやりません。 - 完全自動の最適化(数学的に最良のシフトを計算で出すこと) - 勤怠システム・給与システムとの連携 - 人員配置基準や常勤換算(制度上の人員の数え方)の自動判定 - 事業所の本番シフト表を研修時間内に完成させること

これは本講座に限らず、この時間規模の研修に共通する技術的な事実です。演習は簡易ルール(架空のスタッフ6名・1週間〜2週間分)に限定し、制度上の基準は座学の知識として学びます。自分の職場のルールへの差し替えは、宿題で行います。

個人情報について。 シフト表の演習は、職員を「スタッフA〜F」の記号と属性ラベル(夜勤可・日勤のみ・時短)だけで作ります。理由は三つあります。①ブラウザのAIに入力した内容は、外部の事業者のサーバーに送られます。②記号のままで、シフトの仕組みづくりには一切支障がありません(名前は最後に人間が差し替えられる「ラベル」にすぎません)。③万一の漏えい時にも、被害が生じません。実名での運用に移すかどうかは、修了後に、会社の規程の確認とセットで判断していただきます(その確認項目も、講座でお渡しします)。

4.5 後半の共通題材「送迎表の自動システム」について(受講者向けの説明)

なぜ送迎表なのか。 放課後等デイサービスでも、通所介護のデイサービスでも、多くの事業所が毎日、車で利用者さんを迎えに行き、送り届けています。送迎は、おまけではなく本体業務です。そして送迎の「表」を作る人は、毎日たくさんのことを考えています。誰を、どの車に、どの順番で、何時に乗せるか。車には定員があります。車椅子のまま乗れる車は、たいてい1台だけです。チャイルドシートが要る子がいます。隣に職員が要る子がいます。この段取りが担当者の頭の中だけにある事業所では、送迎はその人の属人業務になっています。

前半との違いは、進め方です。 前半のシフト表は、講師が手本を見せて、皆さんが再現しました。後半の送迎表は、困りごとの聞き取りから、皆さんが自分の手で組み立てます。 使う型は前半と同じです。同じ型を、こんどは自分で回せるようになる ── それが後半の到達点です。

ルートの検算まで教えます。 後半の終盤では、架空の町の地図と所要時間表を使って、AIに「どの順で回ると短いか」を提案させます。ただし、この講座はAIの提案を信じて終わりにしません。所要時間表の足し算で、AIの答えを自分で確かめるところまでを1セットで練習します。AIの提案は小さな規模なら実用的なたたき台になりますが、「数学的に一番良い」という保証はありません。だから、確かめる技を持ち帰っていただきます。

個人情報について ── 前半より、さらに一段厳しくやります。 送迎は、氏名・住所・家庭の事情が集まる、個人情報の密度がもっとも高い業務のひとつです。だからこの講座では、送迎表を利用者A〜Fの記号と、公民館前・コンビニ北のような架空の目印地点だけで作ります。ルートの練習も、実在の地図ではなく、講座専用の架空の町「あおぞら町」の地図で行います。作った仕組みは記号のままで完成します。実名・実住所への置き換えは、AIには入力せず、職場の紙の対応表を使って人間が行います。

正直な線引き。 次の6つは、この講座では作りません。「作らない」と決めていることも、ツールボックスの一部です。 - ①実在の地図・実住所を使ったルート作成、地図アプリ・カーナビとの連携(実地のルート確認は、地図アプリと運転者の下見で行うものです) - ②渋滞・工事・天候など現実の道路事情の反映 - ③GPS・車両動態管理・運行記録の自動化 - ④送迎に関わる加算・減算の自動判定(制度は改定で変わります。そのときどきの厚生労働省・自治体の資料でご確認ください) - ⑤乗降時の点呼・子どもの所在確認の自動化(安全確認は人の仕事として残します) - ⑥貴事業所の本番の送迎表を研修時間内に作ること

5. 修了後に、この型で作れるもの(題材例 ── 橋渡しメモの参考リスト)

講座の訓練時間内で作るのは、共通題材のシフト表と送迎表の2つです。下の表は、修了後に、同じ型で作れるものの例です。最終回に書く「橋渡しメモ」(この型で、私の職場の◯◯ができる)の参考にしてください。名前はすべて例です。自分のツールには、自分で名前をつけます。すべて、個人情報を入力する必要がない設計です。

# ツールの例 どんなツールか
1 備品・消耗品の在庫係 在庫が減ったら知らせる。効果が翌週に出る
2 法定研修カレンダー 法律で定められた研修の予定と受講記録の一覧
3 加算チェックの下調べ表 算定できるはずの加算の見落としを点検する(介護・障害福祉の両対応)
4 常勤換算の計算機 毎月の常勤換算の計算を楽にする(職員はAさん・Bさんの記号で扱う)
5 書類の棚卸し表 書類の名前と最終更新日だけの一覧(中身は入れない)
6 返戻コードの調べ係 請求のエラー番号と直し方をすぐ引ける(介護・障害福祉の両対応)
7 会議メモの整理係 利用者さんの名前が出ない会議だけ。練習は架空の議事録で
8 家族向けおたよりのたたき台 ご家族向けおたよりの下書き(架空の内容で型を作る)
9 送迎順序の下書き → v4.1で後半の本体題材に昇格。講座の中で全員が作ります
10 個別支援計画の様式チェックリスト 必須項目・記載漏れ・モニタリング期限を一覧で点検する。扱うのは様式の項目名と日付だけ(利用者情報は入れない)
11 運営指導の自己点検表 公開されている指摘事例や自治体の自己点検票をもとに、自事業所の書類体制を点検する
12 計画書の文章表現練習帳 架空の事例で、「主観的で曖昧な記述」を「具体的で根拠のある記述」に直す練習
13 作業手順書のたたき台 請負作業(内職)の手順を、箇条書きメモや口頭の説明から手順書の形に整える。作業内容だけを扱う
14 工賃計算の下ごしらえ表 工賃計算のもとになる作業実績の集計を補助する(利用者は記号で扱う)
15 行事準備の段取り表 行事をやることに分解し、担当と日程の一覧にする
16 声かけフレーズ帳 場面ごとの声かけの言葉を出す(架空の場面だけ)
17 やさしい日本語変換器 申し送り文を、外国人の同僚に伝わる言葉に直す
18 制度ニュースの定点係 介護・障害福祉の制度改定や研修情報を、平易にまとめる
19 ヒヤリハット文例練習帳 報告文の型を、架空の事例で練習する
20 研修報告の一枚まとめ 受けた研修の内容を、職場に伝える1枚に整理する

この講座では作らないもの(正直な線引き)

次の5つは、この講座では作りません。「作らない」と決めていることも、ツールボックスの一部です。 ①利用者さんの記録そのものの要約・清書 ②ケアプラン・個別支援計画の作成(様式の点検・架空事例での文章練習まで) ③実際にあった事故・ヒヤリハットの報告書 ④虐待や身体拘束に当たるかどうかの判断 ⑤職員さんの健康情報・人事評価

送迎の題材に固有の6つの線引きは§4.5に記載のとおりです(実在の地図・実住所・地図アプリ連携/道路事情の反映/GPS・動態管理/加算減算の自動判定/所在確認の自動化/本番の送迎表)。 あわせて、技術的な線引きも正直にお伝えします。シフト表の完全自動最適化、請求業務の完全自動化、既製の業務システムに匹敵する規模の開発は、12時間の研修で作れる範囲を超えます。必要な場合は、専門業者への個別開発として切り分けるのが誠実な答えであり、第9回で学ぶ「C:プロに頼む」の判断と「外部依頼の四行」は、そのためにあります。 記録を楽にしたい気持ちは、よく分かります。いちばんやりたいことは、いちばん安全な形で、次の講座(中級編)でやります。

6. よくある質問

質問 回答
パソコンが本当に苦手です 「準備会」で、画面のどこを押すかから、講師と1対1で確認します。「電源の入れ方から」の方がいらっしゃる前提で設計した講座です。恥ずかしいことは、何もありません。
パソコンは普通に使えます。物足りなくないですか 操作の入門は準備会(1対1)で個別に済ませるため、慣れた方が全体の場で待たされる時間は最小限です。慣れた方には奥行きを用意しています ── ルールブックの精度の作り込み、意地悪テストに壊されないツールづくり、そして後半の聞き取り・提案・検算は、パソコン操作とは別の技能です。ここは全員が初心者から始めます。
1回1時間で、本当に身につきますか 総訓練時間は12時間で、2時間×6回の形と同じです。1時間の中に「前回の思い出し→講師の実演→自分の手での再現→提出と講評」を必ず入れ、回と回のあいだは5〜15分の宿題でつなぎます。1回が短いぶん、現場を空けずに12週間続けられる ── 続くことを優先した設計です。
Excelが入っていません Google スプレッドシート(無料の表計算ソフト)でも同じ操作ができます。キー操作(Ctrl+C・Ctrl+V)は共通です。準備会でどちらを使うか確認します。
文字を打つのが遅いです 話しかけるだけでも使えます(音声入力)。設定の仕方は準備会で一緒に確認します。演習のたびに、講師が「音声入力でも結構です」と声をかけます。入力が遅くても、AIは嫌な顔をしません。
質問するのが恥ずかしいです チャットに「ヘルプ」とだけ書いてください。それで通じるルールにしています。
シフトも送迎も、担当ではありません どちらも「型を身につけるための共通題材」です。表とルールをAIに渡してたたき台を出させ、人間が点検して仕上げる ── この型は、集計・段取り・点検・下書きなど、事務のあるすべての仕事に持ち替えられます。最終回の「橋渡しメモ」で、あなた自身の困りごとに型を当てはめる出口を作ります。
うちの職場には送迎がありません 受講できます。送迎表は「段取りと制約の多い仕事」の代表として選んだ練習題材で、訪問の順路・行事の段取り・配達など、順番と割当のあるすべての仕事に型が通じます。聞き取りの宿題は、送迎に限らず段取り仕事をしている方が相手で結構です。相手が見つからない場合は、講師が相手役を務めます(申込時に、会社と講座の間でも確認します)。
職員や利用者さんの実名を入れてしまわないか心配です 入れる場面が最初からありません。演習の表は「スタッフA〜F」「利用者A〜F」の記号で配布し、住所の欄はそもそも存在しません。うっかり実物を貼りそうになったら、誰でも「シュレッダー!」と声を出して止めてよいルールです(言われたら消す・責めない)。
人前で話すのが苦手です 発表会はありません。提出はチャットで、講評は講師が匿名で行います。挙手やチャットの一言をお願いする場面はありますが、指名されて長く話す場面は作りません。
若い人向けの講座ではありませんか 60代の受講も想定して設計しています。画面の文字を大きくする方法も最初に扱います。ベテランにも新人にも、同じツールボックスです。
年齢や資格の条件はありますか 年齢・資格は問いません。パソコンで文字が打てれば(または話せれば)大丈夫です。
なぜ定員6名なのですか 講師が6名全員の名前と職場の事情を覚えたまま、最終回まで伴走できる人数だからです。体調不良などで日程がずれる場合も、6名なら全員と個別に調整できます。6名は上限であり、品質の一部です。
講師はどんな人ですか 本講座の認定講師です。講座専用の台本と教材で登壇し、認定にあたってAIの実演・介護福祉の業務用語・オンライン運営を実技で確認しています。どの講師でも同じ内容・同じ品質で受講いただけます。
AIの答えは信用できるのですか 信用しきらない使い方を教えるのが、この講座です。AIの答えは毎回少し変わり、もっともらしい間違いも混じります。だから「点検リストで人間が確かめ、最終判断は人間がする」ところまでを1セットで練習します。後半では、AIが提案した送迎ルートを足し算で検算するところまでやります。
3か月は長くないですか 1回は60分です。宿題(5〜15分)は「職場で1回試す・1人に聞く」型で、週のあいだに職場でやるからこそ意味があります。週1回×12週は、習ったことを職場で試す日数を毎週確保するための設計です(会社のご都合に合わせ、週2回×6週の開催形もご相談いただけます)。
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本ご案内の内容は、カリキュラム fde-curriculum-v4.1.md 第1部と同一です。両者に食い違いが出た場合は、カリキュラム第1部を正本とし、同じ作業単位で本書を直します。 助成金の記述は厚生労働省パンフレット(人材開発支援助成金・事業展開等リスキリング支援コース)にもとづく設計であり、支給要領は未精査・最終判断は管轄労働局の事前相談によります。介護職員の不足推計は公表推計であり、実績の紹介ではありません。