第1回 / 1

第1回 FDEという仕事と、最初の対話

この講座に、見ているだけの席はありません

今日の持ち帰り ①AIとの最初の対話の記録(質問1往復と、注文のつけ直し1回) ②安全の三原則

講師メモ: 0:00–0:02(2分・事務)出欠確認。名簿順に点呼。接続が不安定な方へはチャット定型文「そのままお待ちください。必ず拾います」。次は講師実演①。
第1回 / 2

講師実演① 最初の対話

まず講師が全部やって見せます。送る文は2つだけです。

介護施設のシフト作成について、担当者が大変だと感じる点を3つ、箇条書きで教えてください。
ありがとうございます。それを、現場の管理者に説明するつもりで、1つ50文字以内に短くしてください。
用語 プロンプト

AIへの指示の文章のこと。この講座では「指示文」とも呼びます。

講師メモ: 0:02–0:07(5分・実演)画面共有で実況しながら操作。2つ目の文で「一度で決めなくていい ── これが注文のつけ直し」を必ず言う。
第1回 / 3

個人演習① 自分の画面でやってみる

まだ入れないもの

利用者さん・職員・ご自分の名前などの個人の情報。線引きは、このあとすぐ説明します。

講師メモ: 0:07–0:15(8分・演習)0:15に名簿の「動いた」欄を確認する(設計数字「初回15分で全員のAIが動く」の実測点)。代わりに打たない。1人30秒目安で声かけ。
第1回 / 4

今日から12週間、皆さんが担う役割

FDE

フォワード・デプロイド・エンジニア。日本語にすると「前方展開エンジニア」。後方の本部ではなく、現場の最前線に入り込んで働く開発人材のことです。

講師メモ: 0:15–0:35(20分・座学U1)の冒頭。座学に入る前に「30秒、画面から目を離してください」(目休め)。3文字だけを大きく出す。
第1回 / 5

普通のエンジニアと、FDEの違い

普通のエンジニアFDE
働く場所開発室現場
聞く相手仕様書(作るものを決めた書類)目の前で働く人
成果納品物使われ続けるツール
中心の技能プログラミング聞き取り×AI活用×検証
会議室では分からないこと

手袋をしたまま操作すること。立ったまま入力すること。合間の30秒しか時間がないこと。

講師メモ: 0:15–0:35 座学U1の中盤。表をそのまま映す。「立派なシステムが現場で使われない」話の直後に出す。
第1回 / 6

価値の中心が、移っています

何を作るべきかが分かる人

コードはAIが書ける時代になりました。何を作るべきかは、現場にいる人にしか分かりません。

正直な線引き

12週間でプログラマーにはなりません。なるのは、現場の困りごとを聞き取り、AIと一緒にたたき台を作り、点検して仕上げ、職場に届けられる人です。

講師メモ: 0:15–0:35 座学U1の終盤。この直後に確認質問60秒(FDEが一番違う点をチャットへ)。10秒沈黙なら自答「働く場所が現場」。
第1回 / 7

安全の三原則

講師メモ: 0:35–0:47(12分・講義)安全の三原則。この1枚はポスターとして出しっぱなしにする。この回で最も大事な12分。
第1回 / 8

「名前を消せば大丈夫」は、誤解です

小3・男の子・◯◯市・火曜と木曜に利用 ── 名前はゼロでも、自分の事業所では1人にたどり着けます。属性の組み合わせでも、人はたどれます。だから原則3、迷ったら入れない。

この教室の合言葉

実物の名前を貼りそうな場面では、誰でも声を出して止めてよい。合言葉は「シュレッダー!」。言われたら消す。言った人を責めない。

講師メモ: 0:35–0:47 三原則の補足。合言葉の見本は講師が一度だけ言う(唱和はさせない)。確認質問「演習での職員の呼び方は?」(期待=スタッフA〜F)。
第1回 / 9

三原則と並ぶ、もうひとつの約束

AIの答えを、最終決定にしない

虐待や身体拘束に当たるかの判断、薬や医療の判断、人事の決定。聞くのは自由ですが、答えの根拠にはしません。AIが出すのは、たたき台です。

講師メモ: 0:35–0:47 三原則の締め。「勤務を決めるのも、車に乗せる子を最後に確かめるのも、人間です」と後半(送迎表)への橋を1文だけ渡す。
第1回 / 10

シフト作成という仕事

守るべき条件が多い仕事です。希望休を反映する。夜勤明けには休みを置く。連続勤務を続けさせない。必要な人数を毎日そろえる。そして、公平にする。

夜勤がいつも同じ人。土日出勤がいつも同じ顔ぶれ。この偏りが、不満の種になります。

講師メモ: 0:47–0:55(8分・講義)題材の座学。スライド表題は「シフト作成 ── 現場の時間泥棒」。前半6回の共通題材である理由をここで説明する。
第1回 / 11

これから作る「3点セット」

先に言う線引き

人員配置基準・常勤換算などの制度上の条件は、第3回で知識として学びますが、演習では扱いません。演習は架空の6人と簡単なルールに限ります。

講師メモ: 0:47–0:55 題材座学の後半。「作れないものを作れると言わない」も講座の約束として明言する。
第1回 / 12

今日の1行と、宿題

確認質問 安全の三原則を、見ずに言えるだけチャットへ(60秒)。

今日の1行 「今日動いたもの」を1行、チャットへ。

宿題(見るだけ)

明日、職場で1つ見てきてください。今のシフト表が、誰の手で、何を見ながら作られているか。紙か、Excelか、ホワイトボードか。メモは要りません。

講師メモ: 0:55–1:00(5分・講義)確認質問→今日の1行→宿題。今日の1行は評価せず「動きましたね」の事実だけ返す。
第2回 / 1

第2回 希望収集シートと、最初のたたき台

はじめに、前回の一番大事な約束から。安全の三原則を、見ずにチャットへ(60秒)。

続けて、宿題の観察報告 ──「シフト表は、誰の手で、何を見ながら作られていましたか」を1行で。

講師メモ: 0:00–0:05(5分・講義)前回想起+観察報告。チャットの投稿記録が点呼を兼ねる。2〜3件読み上げ、「作り方は職場ごとに違っても、希望を集めて条件を守って埋めるのは同じ」で本題へ。
第2回 / 2

今日の持ち帰り

講師メモ: 0:05 実演②に入る前に10秒で提示。3点セットの1つ目に着手する回であることを確認する。
第2回 / 3

講師実演② 希望収集シートを作る

講師メモ: 0:05–0:11(6分・実演)Excel画面を共有。セル移動はTabキーで見せる。次のスライドの完成見本は演習中も映したままにする。
第2回 / 4

完成見本(様式1)

スタッフ属性
スタッフA夜勤可×
スタッフB夜勤可××
スタッフC日勤のみ××
スタッフD日勤のみ××
スタッフE日勤のみ××
スタッフF時短×××
講師メモ: 0:05–0:11 実演②の締め。この見本は演習②(12分)の間、画面に映したままにする。
第2回 / 5

個人演習② 見本の表を、自分のExcelで

講師メモ: 0:11–0:23(12分・演習)開始の合図の前に目休めを一声。スプレッドシートの受講者は読み替えのみ(新規スプレッドシート→同じ表)。
第2回 / 6

講師実演③ 表を貼って、たたき台を出す

選ぶ、コピーする、貼る

表の左上から右下までドラッグ(範囲選択)→ Ctrl+C → ブラウザのAIのチャット欄で Ctrl+V。見た目が崩れても、AIは読めます。

講師メモ: 0:23–0:29(6分・実演)今日の山場。画面の切り替えは、画面下の帯(タスクバー)でブラウザをクリック、と言い添える。
第2回 / 7

貼った表の下に、この指示文(プロンプト集1番)

以下はスタッフA〜Fの1週間の勤務希望表です。○=勤務可、×=休み希望、夜=夜勤可の日です。
各日に日勤2名・夜勤1名を配置した1週間のシフト表のたたき台を、行=スタッフ、列=曜日の表で作ってください。
×の日には配置しないでください。
埋められない日があれば、埋めずに表の下に「人員不足」と書いてください。
講師メモ: 0:23–0:29 実演③の中核。配布のテキストファイルからのコピーでも、手打ちでも可と伝える。
第2回 / 8

出てきたら、必ず1か所を目で確かめる

スタッフAの木曜は×でした。表の木曜は休みになっていますか。1つ確かめただけで全部は信用できませんが、まず1つ。全部の点検は第4回でやります。

期待と違う出力が出たら、そのまま打つ

文章で出た →「行=スタッフ、列=曜日の表の形で出し直してください。」/人数が違う →「各日の人数を数えて、日勤2名・夜勤1名になるよう直してください。」/×の日に配置された →「×の日に配置しない約束で、直してください。」/いないスタッフGが増えた →「表にいない人を足さないでください。6人だけで作り直してください。」

講師メモ: 0:23–0:29 実演③の締め。架空のスタッフが増えた場合は「これが第5回で学ぶAIの癖です」と一言添えて、慌てない。
第2回 / 9

個人演習③ たたき台を出して、注文をつけ直す

講師メモ: 0:29–0:43(14分・演習)巡回の定型句「AIの答えが講師の画面と違っても正常です。答えは毎回変わります。確かめ方が同じなら、それで正解です」。
第2回 / 10

個人演習④ Excelに戻して、指示文を控える

プロンプト帳とは

AIとのやりとりの控え。これがツールの設計図であり、次の人への引き継ぎにもなります。毎回ここに足していきます。

講師メモ: 0:43–0:51(8分・演習)講師が30秒で手本を見せてから各自再現。
第2回 / 11

今日の1行と、宿題

確認質問 ①3点セットの1つ目の名前は。②「注文のつけ直し」とは何をすることか、1行で。

今日の1行 「今日動いたもの」を1行、チャットへ。全員分を読み上げます。

宿題(10分)

自分の職場のシフトの決まりごとを3つ書き出す。実名は入れず「スタッフ」「主任」のような役職で。外に出してよいか迷うものは一般的な言い方に直す(例:具体的な人数は「必要人数」)。書けなかったら、書けなかった理由が正式な報告です。

講師メモ: 0:51–1:00(9分・講義)確認質問→今日の1行→質疑2分→宿題。質疑が出なければ「AIの答えは保存されますか」を自問自答(左側の履歴に残る)。
第3回 / 1

第3回 現場ルールを教える ── 理論と着手

前回想起 3点セットの1つ目の名前と、「注文のつけ直し」とは何をすることか。見ずにチャットへ(60秒)。

宿題の「職場の決まりごと3つ」から、1つだけチャットへ。送る前に、実名が入っていないか見てください。

講師メモ: 0:00–0:05(5分・講義)前回想起+宿題報告。書けなかった人には「今日の演習の中で作れます」と先に逃げ道を渡す。
第3回 / 2

座学U2 要望の奥の要求を掘る

「もっと早い馬が欲しい」

言われたとおり早い馬を育てるのが正解でしょうか。この人の本当の望みは「速く移動したい」。だとすれば、答えは馬とは限りません。

講師メモ: 0:05–0:25(20分・講義)座学U2の導入。「今日は手を動かしません。頭の準備です」と先に言う。第7回からの聞き取りの理論。
第3回 / 3

要望と、要求

用語

要望=「〜が欲しい」という解決策の指定(例:早い馬が欲しい/シフト表アプリが欲しい)。要求=「〜で困っている」「〜できる必要がある」という満たすべき条件(例:速く移動したい/月末の調整に3日かかって困っている)。

「シフト表のアプリが欲しい」と言われて、そのままアプリを入れる。でも使われない。掘ってみると、困りごとは「月末の3日間、主任が夜まで調整して、翌月に『聞いていない』と不満が出る」ことだった ── 作るべきものが、変わってきます。

講師メモ: 0:05–0:25 座学U2の中盤。要望はその人が思いつけた解決策にすぎない、と念を押す。
第3回 / 4

要求を掘る、2つの技術

講師メモ: 0:05–0:25 五問に入る前の橋渡し。座学の切り替えで目休めを一声。
第3回 / 5

聞き取りの五問

禁じ手と、問4の理由

「AIで何かできませんか?」と聞くのは禁じ手(手段から入ると要望しか出てきません)。問4を聞くのは、しのぎ方の存在が、困りごとが本物である証拠だからです。

講師メモ: 0:05–0:25 座学U2の中核。キットの耐水カードと同一文言。「今日はカードの存在だけ覚えて帰ってください」。確認質問3問(要望と要求/問4の理由/自分の困りごとを要求の形で)。
第3回 / 6

シフトの二大不満

どちらも「いつも私ばかり」という言葉になって現れます。現場の定石は、個人の我慢ではなく、決まりごとで公平を作ることです。

講師メモ: 0:25–0:37(12分・講義)題材の座学。ここが今日の演習(ルールブック)の動機づけになる。
第3回 / 7

本物のシフトは、なぜ難しいか

介護・障害福祉のシフトには、法令上の条件がかかります。人員配置基準、パートの労働時間を常勤何人分と数え直す常勤換算、夜間の最低人数、資格を持つ人の配置、行政に提出する勤務形態一覧表。

これらはサービスの種類で数値が異なり、報酬改定で変わります。詳しくは、そのときどきの厚生労働省の資料で確認してください。

講師メモ: 0:25–0:37 知識として1ページだけ。制度の具体値を一般化して断定しない。作成時間の平均などの統計数値も断定して話さない。
第3回 / 8

本講座の線引き

演習では、いま挙げた制度上の条件は扱いません。架空の6人と簡易ルールに限ります。

皆さんが持ち帰るのは「条件を箇条書きにしてAIに渡し、たたき台を出させて、人間が点検する」という型です。型は同じまま、条件の中身を職場の実物に差し替えるのは、修了後の仕事です。

講師メモ: 0:25–0:37 題材座学の締め。「作れないものを作れると言わない」は第1回と同じ約束。
第3回 / 9

講師実演① ルールブックの書き方は3つ

「なるべく公平に」はAIに通じません。「夜勤回数の差は1回以内」なら通じます。

講師メモ: 0:37–0:43(6分・実演)メモ帳(またはWord)の画面を共有し、次ページの見本を実際に打っていく。
第3回 / 10

ルールブックの見本(様式3・7か条)

① 夜勤の翌日は、必ず休みにする
② 各日の必要人数は、早番1名・日勤2名・遅番1名・夜勤1名とする
③ 連続勤務は5日までとする
④ 夜勤回数の差は、スタッフ間で1回以内とする
⑤ 土曜・日曜の休みを、全員に最低1回ずつ置く
⑥ 時短のスタッフは、早番・遅番・夜勤に入れない
⑦ ×(休み希望)の日には配置しない
講師メモ: 0:37–0:43 ②に注目させる。前回は日勤2名・夜勤1名だけ、今日は1日4枠。現実に一歩近づけるが、本物よりずっと簡単でよい(型の練習)。
第3回 / 11

個人演習① ルールブックv1

つまずいたら

1行にならない → 前半だけ1行にし、残りは下に「メモ」で置く。「月3日まで」のような月単位 → 今日は1週間分なので「週1日まで」の形に直す。

講師メモ: 0:43–0:55(12分・演習)→0:55–1:00(5分)確認質問(あいまい語が禁止の理由)・今日の1行(書けたルールの数)・宿題(ルールブックを完成させる)。
第4回 / 1

第4回 ルールを守らせて、点検させる

前回想起 ルールブックの書き方の決まり3つ。見ずにチャットへ。

宿題のルールブック、完成した人は「完成」、途中の人は「◯個まで」。途中でも大丈夫です ── 今日の演習は見本7か条でも成立します。

講師メモ: 0:00–0:05(5分・講義)前回想起+宿題報告。正解は「番号を振る・1行1ルール・あいまい語を使わない」。
第4回 / 2

AIの、困った癖

守れない条件があっても、黙って、それらしく埋めてしまう

だから、守れなかったら白状させる一文を、指示文に最初から入れます。

講師メモ: 0:05–0:12(7分・実演)講師実演②の導入。今日の技の見せ場であることを宣言してから画面共有に入る。
第4回 / 3

講師実演② 自己申告つきで生成させる

以下の勤務希望表とルールブックにもとづいて、1週間のシフト表のたたき台を作ってください。
表の記号は、○=勤務可、×=休み希望、夜=夜勤可の日です。
ルール①〜⑦を必ず守ってください。
守れなかった箇所がある場合は、勝手に調整せず、表の下に「【未充足】」として、ルール番号と理由を箇条書きで書いてください。
表の右端に、各スタッフの夜勤回数と土日出勤回数の集計列をつけてください。
講師メモ: 0:05–0:12 表とルールが1つの入力欄に入ることを画面で見せる。集計列がつかなければ「表の右端に集計列を追加してください」と追撃。
第4回 / 4

出てきた表の、2か所を見る

埋められないことを白状させるのが正解です。埋まらない日を知ることが、シフト担当者の仕事の始まりだからです。

講師メモ: 0:05–0:12 実演②の締め。未充足が出ない場合は「本当に充足している可能性がある」とし、実演③の点検につなぐ。
第4回 / 5

公平カウントの意味

数えるのはAI、公平かどうかを決めるのは人

「いつも私ばかり」を、感情ではなく数字で見えるようにするのが集計列です。数字を見て、この配分でよいかを決めるのは人間の仕事です。AIが出すのは、たたき台にとどまります。

講師メモ: 0:05–0:12 実演②と演習②の境目に置く1枚。第1回の「AIの答えを最終決定にしない」と同じ約束の、シフト表での姿だと言い添える。
第4回 / 6

個人演習② ルールを守らせて、自分でも数える

講師メモ: 0:12–0:28(16分・演習)目休めを一声。巡回定型句「隣の人と違う表が出ていて、正常です。ルールブックが違えば表も違います」。
第4回 / 7

もう一つの、プロの発想

生成と点検を、分ける

作った本人に「問題ありませんか」と聞いても、あてになりません。人間も、AIも同じです。だから、表を作ったチャットとは別に、新しいチャットで点検係をやらせます。

講師メモ: 0:28–0:33(5分・実演)講師実演③。この一手間がツールの信頼を作る、と言い切ってよい場面。
第4回 / 8

点検係の指示文(プロンプト集3番)

あなたは点検係です。
以下のシフト表が、ルールブック①〜⑦に違反していないかを、ルール番号ごとに1つずつ点検して、○×と理由を表で報告してください。
違反が1つも無い場合も、各ルールをどう確認したかを書いてください。

新しいチャットに、表とルールブックを貼り、この文を続けます。「問題なし」に見えた表に、×が1つ見つかることもあります。

講師メモ: 0:28–0:33 最後の一文(違反が無くても確認方法を書かせる)が肝。抜けると「問題ありません」の一言で終わる。
第4回 / 9

個人演習③ AIに点検させる

講師メモ: 0:33–0:45(12分・演習)点検係の指摘が間違っていた場合は「AIの点検も間違えます。最後は自分の目。それを第6回で体で覚えます」と橋にする。
第4回 / 10

プロンプト帳の更新と、提出

ライブ講評の3観点

① 1行1ルールになっているか ② あいまい語(なるべく・できるだけ)が残っていないか ③ 番号が振られているか

講師メモ: 0:45–0:52(7分・演習)提出から2件を匿名で映して講評。「誰の提出物かは言いません。観点だけ持ち帰ってください」。
第4回 / 11

今日の1行と、宿題

確認質問 ①守れなかったとき、AIに何をさせる約束にしたか。②生成と点検について、今日覚えた発想をひとことで。

今日の1行 今日動いたものを1行、チャットへ。

宿題(15分)

自分の職場ルール版のルールブックで、2週間分のたたき台を1回生成し、守られなかった箇所をメモする。指示文は2番の「1週間」を「2週間」に変えるだけ。外に出してよいか迷うルールは一般的な言い方に直す。勤務時間内に、上司の了解を取って行う。できなければ、その理由の報告で結構です。

講師メモ: 0:52–1:00(8分・講義)確認質問→今日の1行→質疑2分→宿題→転移の指定(職場でシフトの不満がどの言葉で語られるかを1つ覚えてくる)。
第5回 / 1

第5回 要件定義と、小さく作る理屈

前回想起 守れなかったとき、AIに何をさせる約束でしたか。生成と点検は、どうするのでしたか。見ずにチャットへ。

今日は、頭を整える日です。作る前に決めることと、作る順番。この2つを入れてから、次回、ツールを自分の手で壊しにいきます。

講師メモ: 0:00–0:05(5分・講義)前回想起+宿題報告(2週間分で守られなかった箇所を1行で)。「期間が延びるほど公平の管理は難しくなる」と受ける。
第5回 / 2

座学U3 完成条件メモ(3問と1リスト)

用語

要件定義=作る前に「何ができれば完成か」を決めること。スコープ=今回やる範囲のこと。「やらないことリスト」は、範囲を先に決めるための方法です。

講師メモ: 0:05–0:20(15分・講義)座学U3。この1枚が、第9回の依頼シート(5つの欄)の下敷きになると予告する。
第5回 / 3

記入例 自動シフト表の完成条件メモ

【誰が使う】シフト作成担当の主任(Excelは表を触れる程度)
【何ができれば良い】
・スタッフ6名の希望表とルールブックを貼ると、1〜2週間のたたき台が出る
・守れなかったルールは「【未充足】」で自己申告される
・夜勤回数と土日出勤の公平カウントが右端につく
【どうなったら完成】点検リスト10項目を全部○にでき、A4横1枚で印刷できる
【今回はやらないこと】完全自動で組み上げること/勤怠システム連携/配置基準の自動判定/実名運用
講師メモ: 0:05–0:20 講師が画面共有でメモ帳に書いて見せる(1分半)。書き上がった画面をそのまま残す。
第5回 / 4

なぜ「便利にしたい」は失格か

チェックできる文だけが、完成条件になる

できた・できないを判定できないものは、完成条件になりません。「入力が5分から1分になる」まで具体にします。

講師メモ: 0:05–0:20 座学U3の締めの確認質問(一斉チャット・せーの)。この1枚が演習の採点基準を兼ねる。
第5回 / 5

個人演習 完成条件メモを、自分の言葉で

講師メモ: 0:20–0:28(8分・演習)目休めを一声。巡回定型句「『便利になる』が出たら、『何が・何分から何分に』と自分に聞き直す」。残り2分で提出2件を匿名講評(チェックできる文かだけを見る)。
第5回 / 6

座学U4 小さく作って試す

最小の試作を作る → 使ってみる → 直す
用語 MVP(実用最小限の試作品)

飾りはゼロでも、中心の困りごと1つは解決する、一番小さな試作のこと。「それだけでも一応使える」が肝心です。

タイヤ→車体→完成車の順に作ると、完成の日まで誰も何にも乗れません。まずスケートボードを作り、乗ってもらって「ハンドルが欲しい」と分かる。

講師メモ: 0:28–0:43(15分・講義)座学U4。スライド表題は「スケートボードの絵ではなく、順番の話」。
第5回 / 7

なぜ、小さく作るのか

試す相手の順番

最初は自分。次に隣の同僚1人。全体に配るのは最後。

講師メモ: 0:28–0:43 座学U4の中核。「1機能だけ頼む→動かして確かめる→次の1機能」を口で3回繰り返す。
第5回 / 8

皆さんは、すでにこの順番を歩いています

シフト表ツールのMVPは、第2回の「希望表を貼ると、×の日を避けた表が出る」でした。早番も遅番も公平カウントもまだ無かった。それでも「希望の転記ミス」という困りごと1つは、あの日すでに消えていました。

第4回でルールと点検を足し、次回、意地悪テストと仕上げを足します。後半の送迎表も、同じ順番で育てます。

講師メモ: 0:28–0:43 座学U4の締め。確認質問(大きい注文を一度に出すと何が起きるか/MVPは何だったか)。
第5回 / 9

AIの弱点を、名前で覚える

非決定性

同じ入力でも、答えが毎回少し変わる性質。故障ではなく、仕組み上そうなっています。

ハルシネーション(でっち上げ)

もっともらしい嘘を自信満々に言う現象。埋められない表を勝手に埋める、いない職員を作る、などの形で出ます。

この2つがあるから、人間の点検が最終工程になります。

講師メモ: 0:43–0:53(10分・実演)講師実演①の導入。次の3ケースは今日はデモのみ、実施は次回と明言する。
第5回 / 10

意地悪テスト3本(今日はデモ)

皆さんの画面では違う反応かもしれません。それが非決定性です。観察して、記録する ── それが次回の演習です。

講師メモ: 0:43–0:53 キットの意地悪データカード3枚を手元に置いて実演。結果が記述と逆でも「むしろ好例です」と教材化する。3ケースの再現性は開講週に実機で確認しておく。
第5回 / 11

防御プロンプト(プロンプト集4番)

不足や矛盾があっても、勝手に埋めたり、書かれていない情報を推測で補ったりしないでください。
埋められない場合は「人員不足」、情報が足りない場合は「情報不足」と、表の下にはっきり書いてください。

以後、シフト表の指示文には毎回この2行を足します。

宿題(準備だけ)

意地悪データカード3枚を、次回までに手元に出しておく。防御プロンプトをプロンプト帳に貼っておく。次回、自分のツールを壊しにいきます。壊れても誰も困りません。架空の6人ですから。

講師メモ: 0:53–1:00(7分・講義)確認質問(弱点2つの名前/防御プロンプトは何を書かせるか)→今日の1行(完成条件メモの1行)→宿題。
第6回 / 1

第6回 意地悪テストと、仕上げ ── 前半の完成

不足や矛盾があっても、勝手に埋めたり、書かれていない情報を推測で補ったりしないでください。
埋められない場合は「人員不足」、情報が足りない場合は「情報不足」と、表の下にはっきり書いてください。

この2行は、何のための指示文でしたか。役割だけ、チャットへ。

講師メモ: 0:00–0:03(3分・講義)前回想起。週またぎの再掲なので削らない。答え=でっち上げを防ぐ/人員不足・情報不足をはっきり書かせる。カード3枚が手元にあるかを確認して演習へ。
第6回 / 2

個人演習① 意地悪テスト3本

講師メモ: 0:03–0:21(18分・演習)今日は最初から手を動かす回。目休めを一声。この手順は演習中ずっと画面に出したままにする。
第6回 / 3

記録は、3択とひとことメモ

つまずいたら

3ケースとも正しく動いてでっち上げが出ない → 「今日出なかった」は「明日も出ない」ではありません。防御プロンプトは保険としてプロンプト帳へ。/表の作り替えに時間がかかる → ケース1だけで結構です。/AIが長い言い訳を書く → 「結論だけ、表の下に1行で書いてください」と注文をつけ直す。

講師メモ: 0:03–0:21 演習①と同時に映しておく1枚。様式4の3択に丸をつけ、ひとことメモを添える。
第6回 / 4

講師実演② 印刷用に整える

講師メモ: 0:21–0:27(6分・実演)最初から最後まで画面で見せる。スプレッドシートの読み替え(罫線=ツールバーの田の字/向きは印刷画面で横向き)も口頭で添える。
第6回 / 5

個人演習② A4横1枚に収める

講師メモ: 0:27–0:39(12分・演習)プレビュー画面を見たままチャットに書いてもらう。次は使い方メモ(13分)。
第6回 / 6

使い方メモ(様式5・A4一枚)

①と②は自分の言葉で2〜3行ずつ。③は次のページの10項目を書き写すか、自分のルールに合わせて入れ替えます。

講師メモ: 0:39–0:52(13分・演習)前半の仕上げ。時間が余った人はツールに名前をつけて表題にする(例「シフト下書き係」)。
第6回 / 7

点検チェックリスト10項目

講師メモ: 0:39–0:52 演習③の間、出しっぱなしにする1枚。3点セットの3つ目がここで完成する。
第6回 / 8

橋渡しメモ(様式12)── 最後の1行

この型で、私の職場の◯◯ができる

表を貼ってたたき台を出させ、点検リストで確かめる。この型が効きそうな自分の仕事を、1つだけ書いてください。後半は全員で送迎表を作りますが、自分の職場の課題は、このメモが覚えておいてくれます。

講師メモ: 0:39–0:52 演習③の締め。最終回に、このメモの最終版を書くと予告する。
第6回 / 9

提出と、ライブ講評

講師メモ: 0:52–1:00(8分)提出から2件を匿名で映す。映す前に、個人情報が書かれていないかを必ず目視。あれば映さずに本人へ個別連絡。
第6回 / 10

前半6回の総括

入力表+ルールブック+点検リストをAIに渡して、たたき台を出させ、人間が仕上げる

この型が、皆さんの持ち物です。後半は同じ型を、送迎表の上で、聞き取りから自分の手で組み立て直します。

宿題(2つ)

① 職場の送迎担当の方を1人選んで「今度10分だけ、送迎の困りごとを聞かせてください」と声をかけておく(約束を取るだけ。送迎がない職場は、段取りの仕事をしている方で結構です)。② 橋渡しメモに書いた仕事を、最後にやったのはいつだったか思い出しておく。声をかけられなくても、その理由が正式な報告です。

講師メモ: 0:52–1:00 前半総括→宿題。「私は答えを先に見せません。皆さんはもう、型を持っているからです」で締める。相手が見つからない受講者には講師が相手役を務めると必ず添える。
第7回 / 1

第7回 送迎という仕事と、聞き取り

2周目の開始

今日から後半です。前半で身につけた型を、こんどは皆さんの手で最初から組み立てます。題材は、送迎表。

講師メモ: 開講前からこの1枚を映しておく。0:00ちょうどに次の枚(前回想起・3分)へ。
第7回 / 2

前回想起 ── 前半の型

3点セットの名前を3つ。生成のあとに、何をするか。

見ずに、チャットへ。60秒。せーの。

講師メモ: 0:00–0:03(3分)。答え=希望収集シート・ルールブック・点検リスト/点検する・別チャットの点検係・最終判断は人間。そろったら「後半は皆さんの手で最初から」と宣言して座学U5aへ。
第7回 / 3

座学U5a 検証

動いた ≠ 正しい

画面に表が出た。エラーも出ない。それでも中身の数字が違っている ── これが一番こわい状態です。

動かないツールは、使われないだけです。間違って動くツールは、間違いを配ります。

講師メモ: 0:03–0:13(10分)の冒頭。ここは声を落としてゆっくり。次の枚で「では、正しさはどう確かめるか」へ。
第7回 / 4

正しさは、どう確かめるか

① 答えが分かっている問題を、先に解かせる

手で作った1週間分のシフトを用意し、同じ希望とルールをツールに入れて、出てきた表と並べて比べる。一致して初めて「正しい」。

② 境界を突く(意地悪テスト)

全員が同じ日に休み希望。夜勤できる人がゼロ。1人だけ希望が空欄。壊れ方を知ってから配る。

AIの間違い、3つの見抜き方

①数字は自分で数え直す(合計・人数・日付) ②「本当ですか。根拠は何ですか」とAI自身に聞き直す ③人事・お金・健康・安全にかかわる判断は、AIの出力を最終決定にしない

講師メモ: 0:03–0:13の後半。第11回でルートの合計時間を足し算で答え合わせすると予告してから、確認質問「『動いた』と『正しい』の違いを自分の言葉で1行」(2件読み上げ)。
第7回 / 5

送迎 ── 一日2回の、もうひとつの仕事

送迎表を作る人は、毎日これを考えています。

この表があるから、担当が休んでも送迎は回る。頭の中にしかなければ、それは属人業務です。

講師メモ: 0:13–0:21(8分)の前半。〔目休め〕をここで挟む。送迎は事業所の本体業務であることに触れてから、次の枚(安全)へ。
第7回 / 6

送迎の、安全の話

2022年9月、静岡県で、通園バスの中に置き去りにされたお子さんが亡くなる事案がありました。国は緊急対策をまとめ、2023年4月から、送迎用バスでの降車時の所在確認などが義務づけられました。

乗せ忘れ・降ろし忘れの確認は、人の仕事。

安全装置の装備義務の範囲など、制度の細かい適用は施設の種類で異なり、変わることもあります。この場で断定はしません。

講師メモ: 0:13–0:21の中盤。制度の細目を問われたら「こまったポスト」で翌営業日に返す定型句で受ける。この講座の送迎表は最後に人が確認するサイン欄を必ず持つ、と続ける。
第7回 / 7

だから、記号でやる

送迎は、氏名・住所・家庭の事情・学校名が全部集まる、個人情報の密度がもっとも高い業務のひとつです。

実際の道のりの確認は、運転者の下見と人の目で行います。

講師メモ: 0:13–0:21の締め。確認質問(60秒)「送迎で、ツールに肩代わりさせてはいけない仕事は何でしたか」=降車時の所在確認。0:21から実演に入る。
第7回 / 8

これから、聞き取りを実演します

相手は架空の主任K。毎夕ホワイトボードの前で、翌日の送迎表を組んでいる人です。私は途中で、わざと2回失敗します。

聞き取りの五問(カードを手元に)

講師メモ: 0:21–0:41(20分)。台本は様式15(送迎版)が正本、逸脱しない。受講者は全員メモ役 ──「良い質問だと思ったら、その質問をチャットに写す」。
第7回 / 9

2回の失敗を、整理します

1つ目 ── 禁じ手

「AIで、何かできませんかね」と手段から聞いた。返ってきたのは「便利なやつを、いい感じに」。作るものは1ミリも決まりません。

2つ目 ── 要約の数字を、想像で言った

「毎日30分」と自分の想像で言い、「電話の日は1時間」と直された。直された拍子に、もっと大事な言葉が出ました ──「乗せ忘れが怖い」。

時間の困りごとの奥に、安全の要求が隠れていた。これが、掘るということです。

講師メモ: 0:41の直前(実演の締め)。想像で埋めるのは、AIのでっち上げと同じ ── だから最後に「合っていますか」と本人に直してもらう、と結んで演習へ。
第7回 / 10

演習① 聞き取りシートに着手する(14分)

問4が書けないとき

送迎担当さんの手元を思い出してください。携帯の写真・手書きのメモ・助手席の口頭案内 ── それが「しのぎ方」の答えです。

講師メモ: 0:41–0:55(14分)。この枚は演習中ずっと出しておく。早く終わった人へ補助の一問「この作業で、絶対に変えられないものはどれですか」。
第7回 / 11

確認と、宿題

確認質問(チャットへ)

宿題 ── 本番の聞き取り10分

五問カードを見ながらで結構です。最後に必ず、一文にまとめて「合っていますか」と本人に直してもらってください。

メモは役職で書く。お子さんの名前・住所・学校名は書かない。出てしまったら、その場で消す。

講師メモ: 0:55–1:00(5分)。今日の1行=書けた問の数。聞けなかった場合は理由の報告も正式な成果。相手がいない人は個別10分(Zoom)を予約。帰り道に「この人のしのぎ方は何だったか」をメモ。
第8回 / 1

第8回 一文にして、三案に広げる

聞き取ってきた材料を、今日は一文に圧縮し、そこから3つの案に広げます。

講師メモ: 開講前から映しておく。0:00ちょうどに前回想起(5分・週またぎの再掲なので削らない)へ。
第8回 / 2

前回想起 ── 五問カード

困りごとが「本物である」証拠を探す質問は、何番でしたか。

番号と役割を、チャットへ。せーの。

本番の聞き取りができた人は、まとめの一文を貼ってください。貼る前に、実名とお子さんの学校名が入っていないか見てから。

講師メモ: 0:00–0:05(5分)。答え=問4「今はどうやってしのいでいますか」。五問カードを画面に再掲したまま進める。聞けなかった人の理由報告も同じ重さ。「違いますと直されました」の報告が出たら「直された人、それが正解です」と拾う。
第8回 / 3

困りごとを、一文に圧縮する

【誰が(役職)】が、【いつ(場面)】に、【何を】、
【1日・1週・1月あたり◯回】・【1回◯分】かけてやっていて、【何がつらい】

先週の実演を、この型に入れると ──

送迎担当の主任が、毎夕、翌日の乗車割当の組み直しを、
1日1回・30分(変更の電話がある日は約60分)かけてやっていて、
組み直した日ほど乗せ忘れが怖いのがつらい

数字が入ると、困りごとは急に具体的になります。分からない数字は「◯」のままで結構です。

講師メモ: 0:05–0:10(5分)。最後の「何がつらい」に、時間だけでなく安全が入った ── ここが送迎の一文の特徴だと言い添えて演習へ。
第8回 / 4

演習① シートを完成させ、一文にする(12分)

送る前の点検は2つ。実名・学校名が入っていないか。「大変」「忙しい」のような気持ちの言葉だけになっていないか(回数と分数が入っているか)。

つまずいたら

数字がどうしても入らない → 「◯回」「◯分」のまま提出で結構です。空欄は嘘より誠実です。/一文が3行になる → 主語をひとつに絞ってください。

講師メモ: 0:10–0:22(12分)。〔目休め〕。聞き取りができなかった人は、先週の自分版または主任K版のシートから一文を作らせる。
第8回 / 5

ライブ添削 ── 3つの観点

「〜のアプリが無くて困る」は要望です。困りごとの事実だけに戻します。

講師メモ: 0:22–0:29(7分)。匿名2件、本人の名は読み上げない。提出が2件に満たない場合は、実演の見本一文(主任K版)を映して同じ3観点で添削して見せる。
第8回 / 6

案は、3つに広げる

A 作らない / B 小さく作る / C プロに頼む

A=やり方を変えるだけで解決する。B=この講座の型で、たたき台ツールを作る。C=規模が大きいので、専門業者への個別開発として切り分ける。

講師メモ: 0:29–0:44(15分)の冒頭。この1枚を出したまま、次の3枚(A・BとC・4人)へ順に進む。
第8回 / 7

Aから考える

何でも作る人より、「作らない」を言える人のほうが信頼されます。

送迎のA案の例 ──「ホワイトボードの割当を、決まった様式の紙に変えて、毎日同じ場所に置く」。

それだけで「写真を撮って携帯で見る」しのぎ方が要らなくなるかもしれない。それならAで足ります。

講師メモ: 0:29–0:44の中盤。確認質問「A案『作らない』から考える理由を1行で」(自答例:作ることが目的ではなく、困りごとを消すことが目的だからです)。
第8回 / 8

BとC ── 小さく作る/届かないと分かる

B:最初の1機能はどれか

送迎版は「利用者の一覧表とルールを貼ると、曜日ごとの乗車割当のたたき台が出る」。ルートの工夫も、印刷の整形も、まだ無くていい。

C:送迎には、専門の製品がすでにあります

車の位置が見える車両動態管理、送迎計画の専用システム、GPSつきの見守り。台数も拠点も多く、実際の道路で効率のよい経路を毎日計算したい規模になれば、この講座の作り方では届きません。届かないと分かることも、技術です。

講師メモ: 0:29–0:44の後半。C案の受け皿が第9回の「外部依頼の四行」だと予告する。
第8回 / 9

案を通すための、4人の登場人物

送迎の④は、文字どおり命を守られる人です。この4人のうち1人でも忘れると、ツールは使われません。

講師メモ: 0:29–0:44の締め。三案シートの下段にこの4人を書く欄がある、と現物を示して演習へ。
第8回 / 10

演習② 三案シートに着手する(11分)

書けたところまでで結構です。「Aまで」「4人まで」のように進み具合をチャットへ。

迷ったら

全部Cに見える → Cの中から、たたき台だけをBとして切り出せないか。/AとBの区別がつかない → AIが出てこなければAです。

講師メモ: 0:44–0:55(11分)。この枚は演習中ずっと出しておく。
第8回 / 11

確認と、宿題

確認質問

4人の登場人物のうち、送迎版で1人だけ役割が重くなるのは誰でしたか。

今日の1行

今日の一文(または進み具合)を1行、チャットへ。

宿題(15分)

三案シートを完成させてください。A・B・C・推薦案・4人の登場人物まで。次回、AIに反対意見を言わせて、このシートを磨きます。

講師メモ: 0:55–1:00(5分)。答え=守られる人(利用者とご家族。命を守られる人)。
第9回 / 1

第9回 作る前に決める

三案を磨き、依頼シートに落とす

講師メモ: 開講前から映しておく。0:00ちょうどに前回想起(3分)へ。
第9回 / 2

前回想起

三案のAは何で、なぜAから考えるのでしたか。

見ずに、チャットへ。せーの。

講師メモ: 0:00–0:03(3分)。答え=作らない/作ることが目的ではなく、困りごとを消すことが目的だから。
第9回 / 3

案は現場の仕事、心配はAIに聞く

シートを先に書く → それからAIに聞く。

逆にしないでください。AIに案そのものを考えさせない。案は、現場の皆さんの仕事です。

講師メモ: 0:03–0:15(12分)の冒頭。順番の話だけをして、すぐ次の枚(手順とプロンプト)へ移り、演習時間を確保する。
第9回 / 4

演習① AIに反対意見を言わせる(12分)

あなたは介護・福祉の現場で長年働いてきたベテラン職員です。
次の案について、現場の立場から心配な点を3つ、現場の言葉で挙げてください。
(ここに三案シートの推薦案を貼る)
想定と違う心配が出たら

出てきた心配を1つ選び「これは依頼シート④に書き足します」と受けて先へ。AIの反対意見は毎回変わるのが正常で、それ自体が「だから点検が要る」の教材になります。

講師メモ: 0:03–0:15(12分)。心配が3つ出なければ「あと◯つお願いします」と追撃。的外れなら「的外れだと自分で判定できることも、点検の技術です」と教材化して先へ。
第9回 / 5

ライブ添削 ── 3つの観点

講師メモ: 0:15–0:21(6分)。三案シートの提出から匿名2件を映して添削。
第9回 / 6

依頼シート(様式8)── 5つの欄

書くこと
① 誰が使う役職+パソコンの得意度
② 画面に何が見える開いたときに見えるもの・押すもの
③ 何を覚えておくツールが保存しておく情報(個人情報は入れない設計にする)
④ してはいけないこと入れない情報・させない判断・変えられない様式
⑤ 完成の条件チェックできる文で。「この入力なら、こう出る」の見本を1つ添える
講師メモ: 0:21–0:28(7分)の冒頭。第5回の完成条件メモを5つの欄に育てたものだと位置づける。
第9回 / 7

送迎版の記入例

① 誰が使う:送迎担当の主任(Excelは表を触れる程度)
② 画面に何が見える:利用者一覧表(記号)と送迎ルールブックを貼る欄。送ると、便別・車別の
   乗車割当表のたたき台が出て、守れない箇所は「【未充足】」「【割当不能】」と表示される
③ 何を覚えておく:目印地点の名前と、地点間の所要時間表だけ(実名・実際の住所は最初から
   入れない設計にする。名前と住所の対応は、事務所の紙の対応表で人間が管理する)
④ してはいけないこと:実名・実際の住所を入れない/実在の地図や道案内のサービスと連携しない/
   乗降時の所在確認をツールに代行させない/お迎え時刻帯を勝手にずらさない
⑤ 完成の条件:金曜の利用者一覧を貼ると、ルール①〜⑧を守った割当表が出て、守れない場合は
   「【割当不能】」と表示され、最後に「最終確認は送迎担当が行う」と表示される
講師メモ: 0:21–0:28。画面共有で5欄すべてをその場で打って見せる(所要3分)。この逐語のとおりに打つ。
第9回 / 8

③と④が、安全設計の心臓部

覚えさせるのは、目印地点と、地点間の所要時間表だけ。

実際の住所は、入れない設計にする ── 欄を作らなければ、うっかりも起きません。名前と住所の対応は、事務所の紙の対応表で人間が管理します。

⑤を先に書かない注文は、あとで必ずもめます。AIも、人間の業者も同じです。

講師メモ: 0:21–0:28の締め。④にはこの講座の線引きがそのまま入る ── 実在の地図や道案内のサービスとは連携しない、実際の道のりの確認は運転者の下見という人間の仕事、と言い切ってから演習へ。
第9回 / 9

演習② 依頼シートを5欄すべて埋める(15分)

④が空欄の人へ

第7回の座学を思い出してください。ツールに肩代わりさせない仕事 ── 降車時の所在確認 ── が、そのまま1行になります。

講師メモ: 0:28–0:43(15分)。〔目休め〕。この枚は演習中ずっと出しておく。
第9回 / 10

外部依頼の四行(様式9)── C案を切り分ける

① 完成の条件:全車両の当日の走行位置が事務所の画面で見え、到着の遅れが家族に自動で伝わる
② 変えられないもの:乗降時の所在確認は職員が行う運用/現在の車両台数
③ 出してはいけない情報:利用者の氏名・住所・学校名は、契約と管理体制が確認できるまで渡さない
④ 確かめ方:1台・1週間の試験導入で、位置表示の誤差と通知の遅れを記録して判定する

この4行を書けない人が、高い買い物をさせられます。依頼シートが書ける人は、この4行も書けます。同じ技能です。

講師メモ: 0:43–0:49(6分)で説明 → 0:49–0:55(6分)で演習③(自分のC案の四行を書く)。この枚を出したまま演習に入る。4行で止める勇気も練習のうち。
第9回 / 11

確認と、宿題

確認質問

依頼シートの③に、送迎ツールが覚えてよいものは何と何でしたか。

宿題 ── 依頼シートを上司に見せる

赤字でも、「良いですね」でも。何ももらえなければ、質問を1つもらってくる。それも成果です。

声のかけ方 ──「研修の課題で、紙を1枚お見せすることになっています。3分だけ、お時間をいただけますか」「赤字でも、良い点でも、質問1つでも、どれでも助かります」。

講師メモ: 0:55–1:00(5分)。答え=目印地点の名前と、地点間の所要時間表(実名・実際の住所は入れない)。上司には会社を通じて先に依頼済みだと伝える。見せる前に④の「実名・実際の住所を入れない」の1行があるか確かめさせる。
第10回 / 1

第10回 たたき台を出す

記号のまま、送迎表

講師メモ: 開講前から映しておく。0:00ちょうどに前回想起+上司のひとこと報告(3分)へ。
第10回 / 2

前回想起+上司のひとこと

依頼シートの④に入れた「してはいけないこと」を、1つだけ。

見ずに、チャットへ。せーの。

上司のひとことも、チャットにどうぞ。赤字・良い点・質問、どれでも。もらえなかった人は「見せた」事実が成果です。

講師メモ: 0:00–0:03(3分)。答えの例=実名・実際の住所を入れない/実在の地図や道案内のサービスと連携しない/所在確認を代行させない。ひとことは数件読み上げて座学へ。
第10回 / 3

座学U5b 三原則を職場に持ち帰る

入れない。記号にする。迷ったら入れない。

前半のシフト表ツールに、実名は1文字も入っていませんでした。それでも、希望を集める・ルールを守らせる・公平を数える ── 仕組みは全部できました。

ツールの骨組みに、名前も住所も要りません。名前は、最後に人間が紙の上で差し替える「ラベル」にすぎない。これが原則2の本当の意味です。

講師メモ: 0:03–0:18(15分)の冒頭。危ない場面の型を口頭で ── ケース記録を丸ごと貼るのは原則1違反。正しくは「80代・要介護3・下肢筋力低下」のような属性だけに落としてから。迷うなら原則3。
第10回 / 4

送迎の、危ない場面

「実際の住所を入れて、本物のルートを出したい」── これは、この講座では、やりません。

教室では、記号と架空の町で仕組みを完成させる。職場では、紙の対応表で人間が置き換える。
講師メモ: 0:03–0:18の中盤。手順は二段であることを強調し、「たたき台は記号のまま出力する ── これが送迎版の原則2」と結ぶ。
第10回 / 5

導入前チェック五問

修了後、実名での運用を考えるときは

①自社の個人情報・情報セキュリティ規程を確認 ②AIに入力してよい情報の社内基準を文書にする ③使うAIサービスの設定と契約プランを確認 ④迷ったら責任者に確認。送迎はさらに3つ ── 規程と送迎マニュアルとの適合、運行に責任を持つ管理者の承認、実際のルートと所要時間の別途確認。

講師メモ: 0:03–0:18の締め。第12回で自分のツールにこの五問を当てると予告。「持ち帰って確認します」も正解の一つ ── 確認する先が分かっていることが合格。確認質問「たたき台は何のまま出力するのでしたか/実名への置き換えはどこで誰が」。
第10回 / 6

教材を開く ── 利用者一覧表と車両一覧表

利用者属性ラベルお迎え目印地点利用曜日お迎え時刻帯
利用者A車椅子公民館前月・水・金15時台
利用者Bチャイルドシートコンビニ北火・木15時台
利用者C添乗必要郵便局前月〜金16時台
利用者D(特記なし)小学校東門月・火・木15時台
利用者Eチャイルドシートスーパー南水・金16時台
利用者F車椅子公園西口火・木16時台
車両種別乗車定員(運転手を除く)車椅子対応チャイルドシート
車両1普通車4名×○(1台設置)
車両2ワゴン6名××
車両3福祉車両(リフト付き)3名+車椅子1名×

名前の欄も、住所の欄も、学校名の欄も、この表には存在しません。「入力しないよう注意する」のではなく、「入力する欄がない」。職員も記号です ── 運転できるのはP・Q、添乗に入れるのはR・S。

講師メモ: 0:18–0:24(6分)の前半。〔目休め〕。属性ラベルは車両割当に必要なものだけ・理由や診断名は書かない ── 職場で再現するときの約束として念を押す。
第10回 / 7

送迎ルールブック(様式18・8か条)

講師メモ: 0:18–0:24の後半。前半のルールブックと同じ書き方(番号・1行1ルール・あいまい語なし)だと確認する。様式19(あおぞら町)は予告だけ ── 今日はまだ使わない。
第10回 / 8

貼る順番は、前半と同じ

表を貼る → ルールを貼る → 指示文を貼る。

以下は、利用者A〜Fの一覧表(属性・お迎え目印地点・利用曜日・お迎え時刻帯)と、車両1〜3の一覧表、送迎ルールブックです。
【対象の曜日:金曜】について、どの利用者をどの車両のどの便に乗せるかの「乗車割当表」のたたき台を、
行=車両と便、列=時刻帯・乗車する利用者・運転(PまたはQ)・添乗職員(RまたはSの有無)、の表で作ってください。
ルール①〜⑧を必ず守ってください。
守れなかった箇所がある場合は、勝手に調整せず、表の下に「【未充足】」として、ルール番号と理由を箇条書きで書いてください。
割り当てられない利用者がいる場合は、勝手に詰め込まず、表の下に「【割当不能】」として利用者の記号と理由を書いてください。
表の右端に、各便の「乗車人数/定員」の欄をつけてください。
期待と違う出力が来たら

表の形で出ない → 形を指定して出し直させる。ルール①②に反する車に乗せる → ルール番号を挙げて直させる。いない車両・職員を作る → プロンプト集9番(防御)を足して再生成。

講師メモ: 0:24–0:31(7分)。出たら1か所だけ目視 ──「利用者Aは車両3に乗っていますか」(ルール①)。全部の点検は、このあと点検係にやらせる。でっち上げが出たら「シフト表で見た癖が、送迎表でも出ました」と教材化する。
第10回 / 9

演習① たたき台を出して、数える(16分)

数えるのは、利用者の人数+添乗職員の人数。運転手は数えません。

できたら、チャットに「割当出た・数えた」。

講師メモ: 0:31–0:47(16分)。この枚は演習中ずっと出しておく。巡回定型句「隣と違う表が出て、正常です。注意表示が出た人は理由を読んでください ── 納得できる内容ですか」。早い人は月曜でもう1回。送迎では公平より先に、安全を数える。
第10回 / 10

演習② 点検係(別チャット・8分)

あなたは点検係です。
以下の乗車割当表が、送迎ルールブック①〜⑧に違反していないかを、ルール番号ごとに1つずつ点検して、○×と理由を表で報告してください。
違反が1つも無い場合も、各ルールをどう確認したかを書いてください。
特に、車椅子・チャイルドシート・定員・添乗の4点は、利用者一覧表と車両一覧表に突き合わせて確認してください。
点検係と、自分の手数えが食い違ったら

自分の指を信じてください。AIの点検も間違えます。食い違いそのものが、第11回の手検算の予告編です。

講師メモ: 0:47–0:55(8分)。×が出たら元のチャットに戻って「ルール◯が守られていません。直してください」。「問題ありません」の一言で終わったら、最後の一文が入っているか確認して再送。終わったら「点検○」または「点検×→直した」。
第10回 / 11

確認と、宿題

確認質問

宿題(15分)

別の曜日(火曜か水曜)でもう1回生成して、注意表示の出方をメモしてください。プロンプト集7〜9番を、プロンプト帳に貼るのも忘れずに。

講師メモ: 0:55–1:00(5分)。答え=定員と添乗(安全を数える)/記号のまま。余裕のある人は、前半第6回の手順で割当表をA4横1枚に整形(任意)。
第11回 / 1

第11回 ルートを組んで、足し算で確かめる

講師メモ: 開講前から映しておく。0:00ちょうどに前回想起+宿題報告(3分)へ。この回は「短くなる順序の候補」「今日いちばん短い報告」までしか言わない。
第11回 / 2

前回想起+宿題報告

公平カウントの代わりに最初に数えるものは。たたき台は、何のまま出すのでしたか。

見ずに、チャットへ。せーの。

宿題の別曜日、注意表示は出ましたか。出た人は、その1行をチャットへ。

講師メモ: 0:00–0:03(3分)。答え=定員と添乗(安全を数える)/記号のまま。宿題は1〜2件読み上げ「納得できる内容でしたか。読んで納得する ── それが点検の日常です」。
第11回 / 3

座学 ルートという問題

順番は、静かに恐ろしい問題です。回る場所が4か所なら24通り。8か所になると4万通り以上、10か所なら360万通りを超えます。

人間はこれを全部は試せない。だから現場では、道を知っている人の経験と勘で決めてきた ── ルートこそ、属人化の本丸です。

AIの提案が、数学的に一番短いという保証は、ありません。
講師メモ: 0:03–0:11(8分)の冒頭。第7回の主任Kの言葉「道を覚えているのが私だけなので」を引いてから入る。小さな規模なら実用的なたたき台にはなる、と正直に両方言う。
第11回 / 4

今日持ち帰る技は、ひとつだけ

足し算で、確かめる。

AIの答えの区間を、所要時間表から自分の指で引き直し、自分で足す。合っていれば使う。違っていれば直させるか、使わない。電卓を使っても構いません。

この技は送迎に限りません。AIと働く人の、一生ものの検証技能です。

講師メモ: 0:03–0:11の中盤。AIは「それらしい順序をそれらしい理由で出す」「区間の分数を表と違う数字で書く」「足し算そのものを間違える」の3つを具体で挙げてから、様式19を開かせる。
第11回 / 5

様式19 あおぞら町 ── 地点間所要時間表(分)

出発\到着事業所公民館前コンビニ北郵便局前小学校東門スーパー南公園西口
事業所345647
公民館前354566
コンビニ北454566
郵便局前544475
小学校東門653488
スーパー南466787
公園西口766587

読み方はひとつだけ。行が「どこから」、列が「どこへ」。事業所からコンビニ北なら、事業所の行を左で探し、コンビニ北の列を上で探す。ぶつかったマスが4 ── 4分です。指で1回、辿ってみてください。

講師メモ: 0:03–0:11。この枚は今日ずっと出しておく。教材上の約束を必ず言う ── この表の数字が、この町の道のすべて(渋滞も信号もない、算数だけの町)。地点はすべて架空名で、実在の施設とは無関係。
第11回 / 6

小さな問題です

行きと帰りで分数がちがう組が、この表にひとつだけあります。

60秒で探して、チャットへ。せーの。

講師メモ: 0:03–0:11。前の枚(所要時間表)を映したまま60秒待つ。答え合わせは次の枚。ここが「表は向きで引く」を教える唯一の仕掛けなので、急がない。
第11回 / 7

見つかりましたか

コンビニ北 → 小学校東門 は5分。小学校東門 → コンビニ北 は3分。

小学校の東側の道は、登下校の時間帯だけ一方通行 ── という設定です。コンビニ北から向かうときだけ、回り道で2分余計にかかります。

だから表は、「出発 → 到着」の向きで引く。
【あおぞら町 見取り図】(北が上。位置は雰囲気 ── 分数は必ず所要時間表から)

              コンビニ北
  公園西口     郵便局前     小学校東門
         公民館前
       事業所(出発・帰着)
              スーパー南
講師メモ: 0:03–0:11の締め。現実の道にも一方通行や右折待ちで行き帰りの差がある、と一言。見取り図は雰囲気、分数は必ず表から ── ここを二度言う。
第11回 / 8

実演 ── AIに、順番を考えさせる

今日のコース(様式19に印字)。新しく運転に入る職員Qの「道おぼえ運転」。利用者は乗せません。事業所を出発し、コンビニ北・小学校東門・スーパー南・公園西口の4地点を1回ずつ通って、事業所へ戻ります。

以下は、架空の町「あおぞら町」の地点間所要時間表(分)です。行が出発地、列が到着地です。行きと帰りで分数がちがう区間があるので、必ず「出発→到着」の向きで表を引いてください。
車は「事業所」を出発し、【コンビニ北・小学校東門・スーパー南・公園西口】の4か所を1回ずつ通って、「事業所」に戻ります。
合計の移動時間が短くなる巡回順序を1つ提案し、所要時間表の数字を使って、区間ごとの分数と合計分数を表で示してください。
これが数学的に一番短いとは断定しないでください。「候補の1つ」として提案してください。
講師メモ: 0:11–0:19(8分)の前半。表を貼ってからプロンプト集10番。利用者を乗せないので定員も添乗も気にしない ── 純粋に順番と足し算だけの問題にしてある、と言い添える。
第11回 / 9

手検算 ── ワークシートは3列

私の画面には「事業所→コンビニ北→小学校東門→公園西口→スーパー南→事業所、合計28分」と出ました。皆さんの画面では、別の順序・別の分数が出て正常です。

区間表から引いた分数累計
事業所 → コンビニ北44
コンビニ北 → 小学校東門59
小学校東門 → 公園西口817
公園西口 → スーパー南724
スーパー南 → 事業所428

AIの申告も28分。一致に○。ここまでやって、初めて「合っている」と言えます。

講師メモ: 0:11–0:19の後半。コンビニ北→小学校東門は一方通行の組 ──「向きに注意」と口で言いながら引く。締めは「AIが28分と言ったことと、28分であることは別の話」=第7回「動いた≠正しい」の算数版。
第11回 / 10

演習① 提案させて、確かめて、入れ替える(18分)

AIの案より1分でも短ければ勝ち。同じ分数は引き分け。

報告の型 ──「AI案◯分・検算○(または×)・入れ替え後◯分」

講師メモ: 0:19–0:37(18分)。演習中ずっと出しておく。詰まったら「行を左で探す→列を上で探す→ぶつかったマス」を小部屋で1区間だけ一緒に(詰まりルール5分)。電卓は堂々と使わせる。まだの人には「一方通行の3分の道は、使いましたか」。縮まなくても「AIの案の良さを自分の足し算で確かめた」=検証としては勝ち。
第11回 / 11

演習② 意地悪テスト(送迎版・12分)

手順は前半と同じ。①カードのとおり1か所書き換える ②プロンプト集7番で金曜を生成 ③様式21に3択とひとことメモで記録 ④でっち上げが出たら、防御の9番を足してもう一度。

表の上の1マスが、現実では子どもの安全です。
講師メモ: 0:37–0:49(12分)。カード①で必ず一度立ち止まる ──「乗れないなら乗れない」と言えるツールだけが送迎で使える。3ケース終わらなければ①だけでよい(①が今日の本体)。1ケースごとに「ケース1終了」とチャットへ。
第11回 / 12

講評 ── ばらつきが、証明になる

28分、30分、31分、26分…… 同じ表・同じ指示文なのに、AIの答えはこれだけばらけました。ばらけるから、点検が要る。検算した人だけが、安心して使える。

26分で回れる順路は、この町に2本だけ。どちらも「小学校東門 → コンビニ北・3分」の向きを使います。表を読めた人だけが見つけられる近道でした。

宿題(15分・2つ)

①金曜の割当表をA4横1枚に整形し、いちばん下に「最終確認者サイン欄」と「降車時の所在確認サイン欄」を足す。②取扱説明メモに書きたいことを3つ、メモしておく。

講師メモ: 0:49–0:55(6分)講評 → 0:55–1:00(5分)確認質問2問(なぜ手検算するのか=一番短い保証がないから/実運用のルートは何で決めるのか=運転者の下見と人間の確認)。×を見つけた人が今日いちばんの収穫、と必ず言う。職場で「降車時の確認をいま何で担保しているか」を1か所見てくる転移指定も忘れずに。
第12回 / 1

第12回 仕上げて、届ける ── 閉講

講師メモ: 開講前から映しておく。0:00ちょうどに前回想起+宿題確認(4分)へ。
第12回 / 2

前回想起 ── 最終回です

AIの言い切りを、私たちは何で確かめるのでしたか。

もう1問 ── 導入前チェック五問の⑤は、何でしたか。見ずにチャットへ。せーの。

宿題の印刷整形、A4横1枚に収まった人は「収まった」とチャットへ。サイン欄2つも足せましたか。

講師メモ: 0:00–0:04(4分)。答え=所要時間表の足し算(手検算)/作った人が退職したら、誰が直すか。収まらなかった人には「今日の点検の中で一緒に直します」と安心させ、「今日の座学が、いまの⑤への答えです」と座学へつなぐ。
第12回 / 3

座学U6 ツールの死因トップ3

送迎表ツールを作った主任が異動して、誰も直せず、ホワイトボードに逆戻り。

第7回の主任Kさんの属人化が、ツールごと属人化して戻ってくるのです。

講師メモ: 0:04–0:19(15分)の冒頭。「半年後に、作った人しか使えない置き物になっている」── この種の取り組みの一番よくある結末として静かに切り出す。
第12回 / 4

使われ続けるツールの、3つの条件

学期が変わると下校時刻が変わり、季節で利用曜日も変わります。見直し日のない送迎ツールは、学期の変わり目に静かに死にます。

会話が、設計図になる

ツールを作ったときのAIとのやりとり(プロンプト帳)が残っていれば、次の人はそれを読んで、同じ会話から再開できます。12週間つけてきたプロンプト帳が、そのまま設計図であり引き継ぎ書です。

講師メモ: 0:04–0:19の中盤。確認質問①「あなたのツールの当番候補は誰ですか。役職でチャットへ」。
第12回 / 5

送迎ツールが、もう1枚引き継ぐもの

紙の対応表 ── 記号と、実名の対応。

これはAIの外、事務所の紙(または職場の規程で認められた場所)で管理します。この講座で唯一、わざと作らなかった部品です。

ツールを引き継ぐときは、この対応表の保管場所と、管理の責任者も一緒に引き継ぐ。ここまでが、送迎ツールの運用です。

講師メモ: 0:04–0:19の締め。確認質問②「取扱説明メモに最低限入れる3点は」(10秒沈黙なら自答:何のためのツールか・番号つきの手順・困ったときの連絡先)。30日レポートカードの予告もここで。
第12回 / 6

最後の意地悪 ── カード④

キットのカード④を出してください。カードには、架空のシステムの出力が印刷してあります。

あるシステムの出力:
「最短ルートです:事業所→コンビニ北→スーパー南→公園西口→小学校東門→事業所(合計31分)」

やることは第11回と同じ。様式19と様式20で、4分で、この主張を確かめてください。

講師メモ: 0:19–0:31(12分)の前半。〔目休め〕。検算は 4+6+7+8+6=31。足し算そのものは合っている。答え合わせは次の枚まで言わない。
第12回 / 7

足し算は、合っていました

数字は正直。言葉が、嘘。

合計31分は正しい。けれど皆さんのワークシートには、26分や28分の順路が書いてあります。自信満々の一言が、皆さんの足し算1回で崩れました。

様式21の4行目に記録してください。言葉の自信と、答えの正しさは、別のもの。数えられるものは、数えて確かめる。

講師メモ: 0:19–0:31の中盤。「これが、この講座の検証技能の卒業試験でした」と告げてから、動作点検表へ。
第12回 / 8

動作点検表(様式11・9マス・送迎版)

最後のマスを埋めたら、宿題の印刷版を画面に出して、サイン欄2つがあるかを指差し確認。

講師メモ: 0:19–0:31の後半(8分)。9マス埋めきれなければ、合格の見本2つ+してはいけないこと3つの5マスで今日は十分。見本が書けない人には第10回の自分の割当表を開かせる。A4に収まっていない人は、列幅かフォントサイズ(ホーム→10)でここで直す。
第12回 / 9

演習② 使い方メモ・送迎版(様式22)

このツールの使い方を、パソコンが苦手な人向けに、番号つきの手順で書いてください。
手順は10個以内、1つの手順は1つの操作だけにしてください。
最後に「困ったときの連絡先」の欄を空欄で作ってください。
(ここに、自分の依頼シートとプロンプト帳の該当部分を貼る)
講師メモ: 0:31–0:43(12分)の前半。下書きはAIに頼める ── プロンプト集6番が前半のまま使えると示す。点検リスト10項目のうち9番目(ルートの合計分数を足し直したか)と10番目(サイン欄2つ)が送迎版の追加だと指差す。
第12回 / 10

④に、印字されている条件節

声に出さなくて結構です。全文を一度読んでから、下の欄に今日の日付と自分の名前を書いてください。

乗降時の子どもの所在確認は、いかなるツールにも代替させず、必ず人が行ってください。
講師メモ: 0:31–0:43の中盤。「これは皆さんを縛る文ではなく、皆さんと利用者さんを守る文です」と添える。本講座および講師は実運用の妥当性と送迎の安全を保証しない旨も様式に印字済み。架空の町の数値は実在の道路と無関係。
第12回 / 11

橋渡しメモ・最終版(様式12)

第6回に書いた1行 ──「この型で、私の職場の◯◯ができる」── を開いてください。12週間たったいまの目で、書き直すか、書き足すか、そのまま太くするか。

最終版には2行目を足します ── 最初の一歩。誰に、いつ、何を聞くか。

例:「来週の月曜、請求担当の主任に、返戻の困りごとを10分聞く」。シフト表は1本目、送迎表は2本目。3本目は、このメモの題材です。

講師メモ: 0:31–0:43の後半。題材が浮かばない人には第1部の題材リスト(20例)を映す。「うちには送迎がない」という声には ──「持ち帰るのは送迎表ではなく、段取りと制約のある仕事を、表とルールとAIで回す型です」。
第12回 / 12

12回、おつかれさまでした

個人情報ゼロのまま、ここまで作れる ── それが皆さんの証明です。
講師メモ: 0:43–0:50成果共有(7分・代表2件は講師の画面で30秒ずつ。選定は完成度ではなく型の違いで行い、理由を口頭で言う。順位づけはしない)→ 0:50–0:54封筒(4分)→ 0:54–0:57 30日カード(3分・裏面の個人情報チェック3行も案内)→ 0:57–1:00閉講連絡(修了証の送付時期・事後の現在地メモ・こまったポスト・中級編は希望者にだけ資料送付)。